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2025.01.06
SUUTAマガジン編集部

学生から高齢者まで。家電レンタルサービス「カデンレンタ」で幅広いニーズに応える

新生活の始まり。住まいが決まると、次は家電や家具選びを始めるという方も多いのではないでしょうか。「出費がかさむ時期は少しでも支出を抑えたい」と考える方も多いはず。

そうした中で、新たに一人暮らしを始める大学生から、介護施設に入所する高齢者まで、あらゆるニーズを持つ利用者に支持されているのが家電レンタルサービスの『カデンレンタ』です。サービスを手がけるのは、株式会社DAINAS。リサイクル・リユース業を約10年間営んできた経験を活かし、2021年にリリースしました。

今回は、株式会社DAINAS 代表取締役の稲田 泰生(いなだ・やすお)さんに同社の強みやレンタル業を始めた経緯、今後の展望についてお話を伺いました。

INDEX

商品の仕入れから販売・レンタルまで一気通貫でできる

株式会社DAINAS カデンレンタ インタビュー

――まずは貴社の事業内容を教えてください。

稲田さん:弊社の事業は大きく分けると、レンタル業とリサイクル・リユース業の2つです。レンタル業では月額制の中古家電レンタルサービス、『カデンレンタ』を運営しています。冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、液晶テレビといった生活に最低限必要な家電をレンタルしていますね。リサイクル・リユース業では、家電に限らず家具や楽器、オフィス用品などのさまざまな商品の買取・販売をおこなっています。買取では大口の法人の方もいらっしゃいますが、現在は小売りに力を入れており、お客様の8割が個人の方ですね。

――貴社の強みについても教えてください。

稲田さん:商品の仕入れからエンドユーザーであるお客様へのご提供まで、一気通貫でできることが弊社の強みです。一般的には、仕入れから提供までの過程に数社が介在していることも珍しくありません。弊社は自社で完結しているため、買取先のお客様にも、販売・レンタル先のお客様にも、より良いサービスの提供が可能になります。店舗・ネットでの販売やレンタルなど販路が複数あり、お客様のニーズに合わせたかたちで商品をお届けできるのも弊社の強みですね。

買取時のお客様にも還元できるように

株式会社DAINAS カデンレンタ インタビュー

――どのような経緯で事業を始めたのでしょうか?

稲田さん:僕は学生時代にレスリングをしていたのですが、大学2年生の冬に足首のけがの手術で5日間、病院に入院しました。入院中に知り合った方がリサイクル業を営んでおり、「治ったらうちで働いたら?」と誘ってくれたんです。その方の元で大学3年生から卒業まではアルバイトとして働き、卒業後は社員としてお世話になりました。その後、2012年に個人事業主として独立し、2020年に法人を設立しました。学生時代からずっと携わってきたリサイクル業を「自力でやってみよう」と思ったのです。

――当初はリサイクル業がメインだったのですね。

稲田さん:そうですね。長いこと、中古品の卸売りをメインとしていました。自分たちで仕入れた商品を、中古市場のようなところで販売して利益にしていたんです。すぐに現金化できる点をメリットに感じていたものの、基本的には競り上がりで価格が決まるので、自分たちで売値を決められない点をデメリットに感じていました。

たとえば、「市場に出品したら1万円くらいにはなるだろう」と思ってお客様から3千円で買った机があるとします。いざ、競りにかけたときに4千円や5千円にしかならなければ、利益は全然出ないですよね。売値を自分で決められないと、利益がいくらになるかの見通しも立てづらいんです。

――結構シビアですね…。

稲田さん:また、こちらが提示する価格に納得してもらえず、買取時にお客様から断られることもよくありました。売値を自分で決められない卸売り業者のままでは、スムーズに買取ができないと感じるようになったのです。同時に、自分で値段をつけて売ることができれば、買取時に商品を提供してくださるお客様にも今よりも還元できると考えたのです。

――それで小売りを始めたのですね。

稲田さん:個人事業主のまま、まずはネット販売から始めました。当初は個人事業主でレンタル業を始めようと思っていましたが、より信頼を得るために法人化を検討していたんです。ちょうどその頃、商工会議所でお世話になっていた方に小田急電鉄様を紹介してもらいました。

紹介してもらった1年後の2021年3月に小田急電鉄様と業務提携を開始し、家電レンタルサービス「カデンレンタ」をリリースしました。当時、サブスクリプション型の白物家電のレンタルサービスはほぼありませんでしたが、小田急電鉄様の広報力にも助けられ、問い合わせが増えていきました。

レンタルをすることでお客様に喜んでもらいたい

株式会社DAINAS カデンレンタ インタビュー

――レンタル業を始めようと思ったきっかけを教えてください。

稲田さん:あるとき、介護施設に冷蔵庫の買取に行ったのですが、その冷蔵庫は購入後間もないような新しい製品でした。定価は4、5万円するようなものでしたが、当時は市場に卸していたので、どんなに頑張っても5、6千円でしか買い取れなかったのです。当然、お客様も納得のいかない表情を浮かべていましたし、僕たちとしても不本意でした。「お客様の役に立つにはどうしたら良いか」を考えていたときに、倉庫にたくさんの冷蔵庫の在庫があることに気づきました。

冷蔵庫や洗濯機などの家電製品には、売れる時期と売れない時期があります。たとえば、冷蔵庫は夏場に壊れやすいので価格も高騰しやすい一方で、冬場はあまり売れません。なるべく高値で取引できるように、売れる時期まで何十台、何百台と在庫を抱えていたのです。でも、倉庫で寝かせておくよりも良い商品を安価でレンタルできればお客様にも喜んでもらえますし、僕たちとしても倉庫の場所が空くうえに売上にもつながります。倉庫に置いておくくらいなら、レンタルに出す方が良いと考えたのです。

株式会社DAINAS カデンレンタ インタビュー

――現在はカデンレンタでどのような商品を取り扱っているのでしょうか。

稲田さん:現在取り扱っているのは、冷蔵庫と洗濯機、電子レンジ、液晶テレビです。在庫の確保・管理のしやすさを考慮し、一人暮らしに最低限必要な家電に絞りました。お客様からは家具もレンタルしてほしいと要望をもらうこともありますが、今のところあまり視野に入れていないですね。

――かなり手頃なレンタル価格ですよね。

稲田さん:多くの場合、お客様が家電のレンタルサービスを利用するのは引越しなどの費用がかさむ時期です。できるだけ負担を減らして利用してもらいやすいように、低価格に抑えました。

――どのくらいの期間利用する方が多いのでしょうか?

稲田さん:期間はお客様によってまちまちです。最短6ヵ月は継続して利用してもらう契約をしていますが、6ヶ月未満で解約する方も一定数います。解約金がかかることを理解したうえで、それでも購入するよりレンタルする方が安いと判断されるようです。借りる前から利用期間がある程度決まっている場合は、計算がしやすいですよね。

また、弊社では6ヶ月以上利用していただくと解約時の配送料が無料になります。1年間のレンタル費用と中古品の購入費用が同程度の場合も、「処分費用まで含めるとカデンレンタの方がお得だった」という声も聞かれます。

――処分のことまで考えたうえでレンタルを選ぶ方もいるのですね。

稲田さん:弊社では、カデンレンタをご利用いただくお客様にアンケートを取っているんです。「レンタルのきっかけは?」という問いに対する答えの第1位は「初期費用を抑えたいから」、第2位は「処分費用を抑えたいから」でした。僕たちの想定以上に、多くの方が処分費用に注目しているようです。

独自のルールはお客様に質の良い商品を提供するため

株式会社DAINAS カデンレンタ インタビュー

――『リサイクル買取センター』の運営もしていますが、そちらで買い取った商品もレンタルできるのでしょうか?

稲田さん:そうですね。買い取った商品の状態を見て、レンタルの在庫にする場合もあります。弊社は、製造5年以内のものしかレンタルに出していません。買い取った商品やレンタルから戻ってきた商品が5年以内という弊社基準を満たしていない場合は、中古品として販売するようにしています。

――なぜ「製造から5年以内」というルールを設けているのでしょうか?

稲田さん:一番は、お客様に質の良い商品を提供するためです。できるだけきれいなものをできるだけ安く提供したいと思っています。さらに、レンタル品に不安を抱える方に安心して利用してもらえるよう、『選べるレンタル』というオプションサービスも提供しているんです。

株式会社DAINAS カデンレンタ インタビュー

――『選べるレンタル』とは、どのようなサービスなのでしょうか?

稲田さん:レンタル品を配送する際に、色・サイズ・メーカーの異なる商品を3つお持ちするサービスです。トラックの中で実際にお客様の目で見て比較してもらい、選んだ商品を貸し出します。インターネット上でレンタルの手配をすると、どんな商品が来るか不安に思う方も多いんです。そんな方におすすめのサービスです。

――借りる側の立場で考えると、安心ですよね。

稲田さん:『選べるレンタル』を利用したお客様からのクレームはほぼありません。自分の目で見て選んでいるので、「思っていたものと違う」「もっと大きいものが良かった」といったミスマッチが起こらないのです。現場に同行してみると、お客様の選ぶ基準は人それぞれ。3つの商品の中からであっても、自分で確かめて選べることが満足につながるようですね。

――お客様とのエピソードで印象的なものはありますか?

稲田さん:『選べるレンタル』で洗濯機を依頼してくれたお客様のもとへ配送に行ったときのことです。容量が大きいものを希望していたお客様は、トラックに積まれていた3つの中から一番大きなものを選びました。ところが、いざ設置しようと運び込むと、洗濯機置き場とのサイズが合わず入らなかったのです。一番サイズの小さいものが無事に入ったのですが、そのときに、「事前に家電置き場のサイズを測っていなくてもレンタルができる」という『選べるレンタル』のメリットを感じ、印象に残っています。

また、新たに同棲を始めるカップルに弊社のスタッフが家電をお届けしたときの話も記憶に残っています。「同棲ならばレンタルよりも購入する方が多いのでは?」と思っていると、「お互いの相性を試すための同棲なんです。いきなり購入すると相性が合わなかった場合に困るのでレンタルにしました」と言われたそうで。同棲の試用期間での利用はニッチかもしれませんが、新しいレンタルの活用方法だと感じました。

「借りる」という選択肢が当たり前になってほしい

株式会社DAINAS カデンレンタ インタビュー

――家電レンタルはどんな方におすすめでしょうか?

稲田さん:現在は、学生の方から高齢者施設に入居されている方まで、幅広い年代の方々にご利用いただいています。ニーズもさまざまなので一概に言うことは難しいですが、引越しの初期費用や処分費用を抑えたい方におすすめです。単身赴任のように期間限定利用の方や、使用期間が不明ですぐに使わなくなる可能性がある方にもぜひご利用いただければと思います。とくに、新品にこだわりがないという方にお試しいただきたいですね。

――今後のビジネスの展望についてもお聞かせください。

稲田さん:弊社の武器でもあるリユース品を、お客様のニーズに合ったかたちでご提供できるサービスを展開していきたいと思っています。すでに、小売りの無人店舗づくりや介護施設入居時のセット販売にも着手しているんです。レンタル業に限らず、今後も必要なものを必要なところに、確実に届けていきたいと思います。

――最後に、SUUTAに期待していることを教えてください。

稲田さん:車や家の場合は「買うか借りるか」という選択肢が当たり前にある一方で、その他の動産についてはまだあまり選択肢がないと思うんです。そうしたなかで、レンタルサービスのプラットフォームであるSUUTAは、新品や中古品を問わず、「借りる」という選択肢を世の中に広げる素晴らしいサービスだと思っています。SUUTAを通じて、より多くの人がさまざまな商品を「借りる」という選択肢を持ち、それぞれの状況やニーズに合った選択ができるようになってほしいです。

――稲田さん、ありがとうございました。

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