みなさんは普段、どんなデスクで仕事をしていますか?テレワークや副業、フリーアドレスのオフィスなど、働く環境は多種多様。自宅で仕事用デスクを導入する際も、大きさや高さをじっくり検討してみないと自分に合っているかはわかりません。大きな家具は高い買い物なので、頭を悩ませる方もいるのではないでしょうか。
そんな悩みを解決できる、高品質のオフィスデスクや学習机のレンタルサービス『クリラボ』を運営しているのが、広葉樹合板株式会社です。今回は代表である山口 裕也(やまぐち・ひろなり)さんにお話を伺い、クリラボの特徴やメリットを伺いました。
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――事業内容を教えてください。
山口さん:広葉樹合板株式会社は、家具産業の盛んな旭川で1971年に創業した会社です。“合板”という板材を圧着して作った木材の卸しを行う企業で、先代となる父が起業しました。現在でも合板の製造と卸しが基盤事業で、旭川と群馬、広島に工場を設けています。家具造りが盛んな地域であることを活かし地元の家具メーカーへの卸しをはじめ、スーパーの什器製造や店舗や展示会で使う什器の製造なども行っています。
――貴社の強みはどんな部分ですか?
山口さん:自社で工場を持っていて、合板の製造から合板を使った製品作りまでを一貫して行えることですね。現在さまざまな事業を展開していますが、合板の卸しの事業が会社の基盤であることは変わりありません。また、自社のトラックを所有しているため、北海道内なら早ければ即日納品も可能。製造だけではなく納品までをスムーズに行えます。
――さまざまな事業のひとつである『クリラボ』について教えてください。
山口さん:クリラボは、月額でオフィスデスクをレンタルできるサービスです。自社で合板と製品の製造ができることを活かし、表情豊かな木の温もりを感じられる製品を貸し出しています。北海道をはじめとした国内で育まれた合板を使用しています。デスクという生活の身近な場所で、木の温もりを感じられますよ。
クリラボでレンタルできるデスク・チェア・デスクワゴンの3点
――クリラボで借りられる製品の特徴を教えてください。
山口さん:デスク・チェア・デスクワゴンの3商品をメインに展開しています。単品でもセットでもレンタル可能です。チェアはカラマツ合板、デスク・デスクワゴンはカラマツ合板とホワイトのメラミン化粧板の組み合わせで製造しており、木の風合いや香りが楽しめますよ。組み立てはお客様に行ってもらうため、シンプルな構造に仕上げました。家庭のインテリアとの馴染みやすさを重視して、白と木目のナチュラルな組み合わせのデザインにしています。
オフィスデスクは、サイズの変更や電源機能のほか、カバン用フックをつけるなどのオプションも用意しています。チェアについては、使う人に合わせて座面の高さを3段階に調整できるスペーサーを付属。そのためオフィスデスクとして利用するだけではなく、お子さんが使う学習デスクとしても活用できるんです。暮らしに合わせてカスタマイズ可能です。
ーーとても使い勝手が良さそうですね。
山口さん:クリラボのもうひとつ特徴が“リサイクル・リユースに特化している”という点です。自宅でデスクやチェアを購入した場合、経年劣化や引越しでデスクを手放すときにゴミとして処分しますよね。リサイクルショップで引き取ってもらう方もいると思います。どちらにしても、手間がかかります。
クリラボではお客様から返却された商品を、自社工場でリペア。合板なのでキズやカケなどは、専用の機械で削ったり補修したりできるんです。リペアを行ったデスクやチェアは、再びクリラボの商品として活用します。利用者様から利用者様へバトンを渡すように、デスクやチェアをお使いいただけるんです。環境に配慮したエコな製品であることに注力しています。
――リペアができるというのは、自社工場があることと木材を使っているからこそできることですよね。
山口さん:そうですね。国内産の木材の木目の美しさやぬくもり、香りを楽しめるのはもちろん、限られた資源を大切に使用したいという想いを込めています。さらに持続可能な社会へ貢献するために、クリラボの収益の一部は植林事業に寄付しているんです。
――そこまで徹底して環境への配慮をしているのですね。BtoBの事業が中心の貴社が、個人でも利用可能なクリラボをはじめたのはなぜですか?
山口さん:先代から会社を引き継いだときに「このまま合板を卸して販売するだけでは事業が立ち行かなくなるかもしれない」という強い危機感がありました。そんな最中にコロナ禍になり、テレワークが普及。さまざまな働き方が広がっていくなかで、家庭に仕事用デスクを取り入れる方が増えましたよね。長時間使う仕事用デスクなので、こだわりを持っている方も多いはずです。
ところが仕事用のデスクは、洋服のように簡単に何度も買い換えられるものではありません。自宅でデスクで仕事をする未来を予測しつつ、品質もデザインも値段も考慮して自分にピッタリな物を買うのは難しいと思います。実際に、周囲の方からは「なんとなく違和感がありつつも、“及第点”のデスクを妥協して購入しています」なんて声を多く耳にしたんです。とてももったいないと思いました。せっかく長時間使うものだからこそ、弊社が得意とする高品質の合板を利用し、リサイクル・リユースに特化した事業ができないか?と考えたのがクリラボをはじめたきっかけです。
――自社工場があるので、仕事用デスクを製造・販売することもできると思います。なぜ“レンタル”のサービスをすることにしたのでしょうか。
山口さん:環境のことを憂慮したこともきっかけですが、お客様からのニーズの高さを感じたのも大きな理由の一つです。「引っ越す可能性があるけれど、低品質のデスクは使いたくない…」「引っ越しや部屋のレイアウト変更で、部屋に合わなくなったらどうしよう」という声をよく耳にしました。とくにお子さんの学習机は転勤の際に移動が大変ですし、お子さんの成長に合わせて最適な学習デスクのサイズも変化していきます。ずっと同じ物を使い続けるよりも、使う方の事情や適切なサイズに合わせてデスクを変更できるのが一番ですよね。
住まいの環境や仕事内容も、年齢を重ねれば変化するはず。「高品質かつレイアウトにもマッチしたデスクが欲しい」といったニーズも高まっているため、これらのお声にお応えできる方法として月額制のレンタルを選びました。
デスクワゴンの位置を変えればサブデスクのように使える
――お客様は、個人の方が多いのですか?
山口さん:テレワーカーの方から多くご利用いただいています。一般のオフィスでの利用もありますね。サイズが変更できることや素材の良さから、保育園や学習塾など、お子さん用に使うための問い合わせも多いです。机のサイズやチェアの高さや使う場所に合わせて変更できる部分が、幅広いご自宅・オフィスや施設にマッチしていると感じていますね。
――サービス提供エリアが首都圏になっていますが、何か理由があるのでしょうか。
山口さん:現在は関東圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県)限定でサービスを提供しています。というのも、製品の製造、発送、リペアを行っている弊社の工場が群馬にあるため、近隣エリアのみの対応になっているんです。初回の商品発送については送料無料にしているので、よりお気軽に試していただけます。
――クリラボの利用方法を教えてください。
山口さん:現在は、クリラボのWebサイトから申し込み可能です。サイトから必要な個数と利用開始日、利用期間を選択して、住所や支払い方法を入力するだけで利用できます。利用開始日は申し込みの1週間後から、利用期間は1年以上からが基本となっておりますが、短期での利用も可能です。返却については、1ヶ月前までに申請していただければ任意の時期に設定できます。セット料金なども設定しているので、気軽にサブスク感覚でレンタルが可能です。
――SUUTAに対してどのような期待をしていますか?
山口さん:多くの方に見てもらえるプラットフォームなので、弊社の商品をより多くのお客様にお届けできれば嬉しいですね。弊社商品であるクリラボはもちろん、立ったまま寝られる仮眠スペース『giraffenap』をSUUTAの力で広げていけるのでは?と期待しております。
――期待に応えられるようにがんばります。本日はありがとうございました。