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2024.07.10
SUUTAマガジン編集部

テントサウナで、大人も自然と戯れる。
ストレスから自分自身を解放する、特別な時間を

2019年に始まり、今も続くサウナブーム。
都内には個室サウナや貸切サウナが増え「ととのうこと」を趣味とする方も増えています。
そんな中、屋外で簡単にサウナを楽しめるテントサウナが注目を集めていることをご存知でしょうか。

SaunaCamp.(株式会社サウナキャンプ)は、テントサウナブランドMORZH(モルジュ)製品の販売や、テントサウナ関連のイベントの主催をしている企業です。また、テントサウナを安心・安全に普及するため、テントサウナに関する情報提供や安全面の啓発活動にも取り組んでいます。

今回は、株式会社サウナキャンプの代表取締役の大西洋(おおにし・ひろし)さんに、テントサウナの魅力やモルジュ製品販売の経緯について、お話を伺いました。

テントサウナの魅力は、自然との調和

――まず、サウナとテントサウナの違いを教えてください。

 

大西さん:サウナは室内で、テントサウナは屋外で楽しむものです。日本のサウナは公衆浴場にあるのが一般的でしたが、フィンランドでは家の庭にあったりホテルにあったり。さらに、湖畔にサウナ小屋があって、水風呂でなく川に飛び込んで楽しみますね。

 

――テントサウナはフィンランド発祥ですよね。

 

大西さん:そうです。テントサウナは、フィンランド式のロウリュでアロマの香りを楽しみながら入れて、長く居ても息苦しくないのが特徴です。水着を着て、プライベートな空間で男女問わずに楽しめます。

 

――テントサウナだと女性も気兼ねなく楽しめますよね。

 

大西さん:そうですね。最近は楽しい入り方を知って、サウナにハマる女性も増えてきました。気持ちの問題だと思いますが、水風呂は入りたくないけど、川は入れるという女性も多いですね。

 

――自然の中で取り組めるので、開放感がありますよね。白馬でテントサウナを体験したのですが、雪に飛び込んだのが最高でした。

 

大西さん:たまりませんよね。絶景を見たり、湖や川に飛び込んだりと、テントサウナでなければできない体験も多いです。大人になると、川に飛び込むことなんてないし、そもそも裸で地面の上に寝転ぶことすらできないですよね。でもテントサウナなら、大人でも自然と遊べるんです。流行っている理由の1つに、テントサウナによって、現代人が抱えるストレスが自然の中で消化されている側面もあると思います。

 

テントサイトの室内
河に飛び込む様子

――自然体でいられますよね。

 

大西さん:すごく大げさな言い方をすると、自然に触れることで地球のスケール感がわかるようになります。そうすると相対的に、自分のスケール感もわかって。頭でっかちになっていた考え方が削ぎ落とされて、慎ましく、肩の力を抜いて生きられるようになります。目の前にある自然と自分の体に向き合い、自然と一体化して、自分自身の本分を知れますね。一緒に過ごしている方の肩書きも気にならないので、誰とでも仲良くなれるんですよ。普通に話していた相手がよくよく聞いてみたら超有名企業の社長さんだった、なんてこともありましたね(笑)。

 

――テントサウナは友だち作りにも最適なのですね。それから、普通のサウナは5分入っていたら苦しいけど、テントサウナって不思議と苦しくないですよね。

 

大西さん:日本の一般的なサウナは気密性が高いかわりに換気量が少ないことも多いです。テントサウナは出入りでしっかりと換気されるので、居心地がよくてずっと入っていられるんですよね。

あまりにも気持ちよくて、その魅力を伝えたくなった

――サウナを好きになったきっかけを教えてください。

 

大西さん:タナカカツキさんの「サ道」という漫画を読んで、サウナに興味を持ちました。気軽な気持ちで試してみたら、こんな身近にこんなにやばいものがあったのかとビックリして。いろいろな情報を集めて、いろいろなサウナに遊びに行きました。そのうちに、本場スタイルのサウナを試したくなったのですが、国内に体験できるところがまったくなくて。そうそうフィンランドにも行けないし、インターネットで探して、テントサウナにたどり着きました。

 

――そして、実際に買って試してみたのですね。

 

大西さん:昔からキャンプが好きだったので、どうにかなるだろうと軽い気持ちで買いました。ところが、日本語の説明書もないし、ロープも頼りないし、立てるのも大変だし、薪くべるのも難しいし。なかなか苦労しました。

 

――でも気持ちよかったんですか。

 

大西さん:それはそれは気持ちよかったです!あまりに気持ちよかったので、その感動をどうにか人に伝えたくなりました。一度入れば、みんなハマるだろうという確信を得るほどでした。ただ、日本においてはノウハウもなければガイドライン整備も整っていない。だったら、テントサウナについての情報を発信する側になったら楽しそうと思い立ち、その日一緒にテントサウナをした2人とその日のうちにロゴを決めて、次の週には何をするか会議を始めた、という感じですね。

有名アーティストとのコラボ・突然の代理店としてのオファー

――その後、どのように発信をしていったのでしょうか?

 

大西さん:2017年ころは個人で細々と発信している程度だったので、本当にサウナが好きな人しか周りにいませんでしたし、開催したイベントには知り合いが来る程度でした。そこから徐々に需要が増えてきて、テレビの取材に呼ばれ始めたのです。そして、そのころにサカナクション主催の「NF」というカルチャープログラムのコラボ先に選んでいただいて。サカナクションさんとコラボするならと、世界中から気になるテントサウナを取り寄せてみたところ、ビックリするほどよいテントサウナがみつかったのです。それが、弊社で販売しているモルジュだったんですね。ただ、当初はモルジュを買う予定はなかったんです。

 

――というと?

 

大西さん:モルジュのテントサウナを持っている人が日本に一人もいなかったので買うのが不安で、ロシアの別の商品を買おうと思っていたんですよ。でも、インターネットでいざ購入しようとしたらカスタマーサポートの人からメールがきて「このテントサウナよりモルジュの製品がよいよ」ってビックリするくらいゴリ押ししてきたんです(笑)。そのカスタマーサポートの担当者がモルジュの社長だと、後でわかるんですが(笑)。

 

――社長が直々におすすめしてきたんですね!

 

大西さん:その当時のモルジュのラインナップには、派手なカラーリングの3種類のテントしかありませんでした。サカナクションさんはテーマカラーがブラックですし、「日本の有名アーティストとコラボするからブラックを作って欲しい」と依頼をしたら、すごく興味を持ってくれて。なんなら日本に行くと言って、本当に来てくれたんです(笑)。

イベントの様子

――ネットショッピングからとんでもない事態になってきましたね(笑)。

 

大西さん:そして、そのイベントで「日本人が自分のメーカーの商品を楽しんでくれている状況」を目の当たりにしたモルジュの社長が、その場で「日本の代理店になってくれ」と言ってきたんです。その社長、スキンヘッドで身長が180センチくらいあるんですよ。なので、怖くて断れなくて(笑)。そのときは法人化していなかったんですが、モルジュは代理店やれっていうし、ということで起業しました。

 

――急展開ですね!それが2019年頃ですよね。その後はテントサウナの動向はどのように変化していますか?

 

大西さん:「サ道」のドラマが放映された影響もあり、サウナが本格的に流行り始めました。ユーザーも増え、各施設が人でいっぱいになりました。ところが、そこにコロナがきたんです。コロナの影響で、密室であるサウナに行きにくくなってしまった。歯磨きと同じように、サウナを習慣にしている人がたくさんいました。なのに、サウナに行けない。危機感がありますよね。

 

――習慣になったものが失われるのは怖いですね。

 

大西さん:そこで「テントサウナなら屋外だしいいよね?」という思考の人が増えたんです。その結果、テントサウナを売る人・施設へのテントサウナの導入・テントサウナのイベントが増えました。その時期はテレビや雑誌でもテントサウナがよく紹介されましたし、某アーティストさんのファンクラブの会報誌でテントサウナに一緒に入っている様子を公開したり、予想もしない仕事がたくさんきました。著名なユーチューバーさんの紹介もあり、テントサウナ人口がどんどん増えたって感じです。

――キャンプも、コロナ禍でブームがきましたよね。キャンパーにテントサウナは人気ですか?

 

大西さん:それが、キャンパーからテントサウナへの移行は意外と少なくて。グループの誰かが持っていれば輪が広がると思うんですけどね。

 

――キャンプをしながらテントサウナ、よさそうですよね。

 

大西さん:一度経験したら、サウナのないキャンプには戻れないというくらい最高ですね。日帰りの場合は複数人で行って、「テントサウナ担当」などの役割分担をするのがおすすめです。

安全に配慮しながら、他のアクティビティとのコラボを推進したい

雪原に立てたテントサウナ
飛び込む大西さん

――ユーザーからの評判はどうですか?

 

大西さん:SNSを見ている限り、好評ですね。「友だちが持ってきてくれたけど、最高だった〜!」みたいな感じで、満足度が高く、口コミで広がっています。ネガティブな意見については、細かく吸い上げてメーカーが対応していますので、使いやすさは日々改良されています。

 

――今後はどのような方に利用して欲しいと思いますか?

 

大西さん:テントサウナは横のつながりが少なくて、すでにサウナが好きな方の利用がほとんどです。キャンパーの人にもっとテントサウナを楽しんでもらえるようになって欲しいですね。キャンプとの親和性は高いので、一度体験してみて欲しいです。

あとは、テントサウナイベントにはファミリー層が少ないんですが、お子さんも絶対に楽しめるはずなんです。一度入ると夢中になって繰り返し入り続けているお子さんもいますからね(笑)。なので、ファミリーで楽しむアクティビティとして利用して欲しいです。あとは、ラフティングやサーフィンなどのウォーターアクティビティとテントサウナは相性がいいです。寒い思いをして遊んだ後に、テントサウナで温まるのは最高です。なので、他のアクティビティや文化と積極的にコラボさせて欲しいですね。

 

――その際に、レンタルしてもらえると手軽でよさそうですね。

 

大西さん:そうですね。いきなり買うにはハードルを感じる方も多いと思いますし、保管場所の問題もあります。お試し感覚でレンタルして現地に直接送れば気軽に楽しめますよね。

テントサウナの機材は車で運ぶ
動力源のまきを入れる

――テントサウナを利用するにあたって、注意点はありますか?

 

大西さん:テントの中で火を使うため、やけど以外にも、一酸化炭素中毒や火事のリスクがあります。きちんと理解したうえで利用していただきたいです。

 

――最大限テントサウナを楽しむには、安全の確保が重要なんですね。

 

大西さん:はい、すごく大事なことなので、安全に快適にテントサウナを利用できるよう、ガイドライン整備に着手しているところです。また、テントサウナ使用時のマナーの啓蒙も行なわなくてはいけません。それから、テントサウナのイベントを開きやすいように、国に働きかけもしています。正直、お金にはなりませんが(笑)、テントサウナが安全に普及していくためには必要な活動だと思っています。

 

――最後になりますが、テントサウナをするのにおすすめの場所を教えてください。

 

大西さん:神奈川県の道志川近辺がおすすめです。テントサウナを利用する際は、火を使ってよい・テントを立ててよい・水遊びをしてよいという3つの条件が必要で、さらに、車を横づけできるとすごく便利です。道志川周辺はその条件が揃った場所が多いので、おすすめですよ。「全国版テントサウナができる場所・キャンプ場マップ」というページを公開しているので参考にしてください。

全国版テントサウナができる場所・キャンプ場マップ

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――大西さん、ありがとうございました。

 

 

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