スポーツやアウトドア、リモートワークなど幅広いシーンで使いやすいオープンイヤータイプのワイヤレスイヤホン。
特に、高品質なマイクを搭載し強力なノイズキャンセリングにも対応しているnavibookの「NB200」は、オンラインミーティングや通話の機会が多い方から非常に注目を集めている製品です。
しかし、耳を塞がないイヤホンは「ボリュームを上げないと音が聴こえないのでは?」「通話だけではなく音楽も楽しめるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、navibook NB200の特徴やスペック、実際に使って感じた魅力やイマイチなポイントなどについて詳しくレビューしていきます。
ながら聴きに適したワイヤレスイヤホンに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
INDEX
NB200は、AIを活用した通話用のノイズキャンセリング機能を搭載するマイク付きワイヤレスイヤホン。
落下や紛失の心配が少ない左右一体型のデザインを採用しています。イヤホン部分は耳に掛けるタイプで、装着時に耳を塞がず音声と周囲の音を両方聴き取りやすい点も特徴です。
見た目は骨伝導タイプのイヤホンと非常に似ていますが、本機は骨伝導ではなく一般的なイヤホンと同じ仕組みを採用しています。
左側のイヤホン部分にはブームマイクが搭載されています。
ブームマイクは約270°程度まで回転できるように設計されているので、口元の使いやすい位置に調節しながら使用可能。マイクが不要なシーンでは後ろに倒して収納できるので、音楽を聴くときや運動中などに邪魔になる心配がありません。ただし、取り外しはできないようでした。
本体左側の天面にはボリュームボタンとマルチファンクションボタン、右側のイヤホン部分側面にはミュートボタンが搭載されています。
各ボタンには複数の機能が割り当てられており、ボタンを押す時間の長さで使い分けられる仕様です。各ボタンの機能をまとめたので、参考にしてみてください。
マルチファンクションボタン
ミュートボタン
音量-(マイナス)ボタン
音量+(プラス)ボタン
各ボタンは押すとしっかりとしたクリック感があり、長押しや連続押しなども直感的に可能です。ボタンの位置も指先で触れながら確認できるので、1~2日使っていればほとんど迷わず操作できます。
NB200のパッケージはシンプルな紙製のパッケージに入っています。
付属品は、充電用のUSB Type-C to Type-Aケーブル・Bluetooth接続用ドングル・マイクスポンジ・キャリングポーチです。
ちなみに、NB200本体左側の底面にはUSB Type-Cポートが搭載されています。
付属のUSB Type-Cケーブルを接続して充電できますが、ACアダプターは同梱されていないので自身で用意する必要がある点には注意しましょう。
充電規格が独自のものではなく汎用のUSB Type-Cであり、万が一ケーブルを紛失してしまっても充電できなくなる心配がないのは嬉しいポイントです。
サイズ・重量 | 本体サイズ(高さ×幅×奥行):105.5 x 142.04 x 41.65mm 重量:35g |
ダイナミックコイルサイズ | 16.2mm |
通話性能 | 第3世代HL VoiceOn 技術搭載 |
通信方式 | Bluetooth5.3 |
接続 | 最大2台まで同時接続可能 |
バッテリー容量 | 180mAh |
バッテリー持続時間 | 通話:12時間 音楽再生:18時間 |
急速充電 | 5分の充電で2時間の通話、または4時間の音楽再生が可能 |
防水・防塵性能 | IPX5 |
公式価格(税込) | 32,780円(2025年4月時点) |
実際にNB200を使用してよかったポイントは、以下4つあります。
NB200最大の魅力は、圧倒的な通話のクオリティです。
一般的なワイヤレスイヤホンに搭載されているノイズキャンセリング機能は騒がしい環境でも音楽に集中できるように自分に向けて適用するのに対して、NB200のAIノイズキャンセリング機能はこちらの声を相手に向けてクリアに伝えることに特化しています。
実際に何度かWeb会議の際にNB200を使用してみましたが、パソコンのすぐ隣のキッチンで電子レンジを動かしフライパンで炒め物をしている環境でも相手には余計な騒音はほとんど聞こえていないとのことでした。
また、特にNB200のノイズキャンセリング機能の効果を実感したのは屋外での通話です。試しに駅のすぐそばで通話してみましたが、通話相手の感想は「遠くに少し雑音が聞こえる」「会話は全く問題ない」でした。
風がやや強い日に散歩しながら通話した場合のクオリティもチェックしてみたところ、やはり音声は非常にクリア。通話相手である2人のうち1人は「家にいるのかと思った」と言う程でした。
ちなみに、屋外での通話の際には必ず付属のマイクスポンジを装着しています。
風切り音のような物理的にマイクに干渉してくるタイプのノイズはNB200のAIノイズキャンセリングでも低減が難しいので、外出時はできるだけ装着したスタイルでの使用がおすすめです。
NB200は装着しても耳を塞ぎません。そのため、通話や音楽を聴くときに周囲の音を遮らず、むしろしっかりと聴き取れます。
子供やペットの様子を見ながら音楽を聴いたりインターホンを聞き逃さないように動画を楽しんだりなど、周囲に気を配りながらコンテンツを楽しみたいシーンにおすすめです。
また、通常屋外でイヤホンを装着したまま移動するのは車や自転車に気付きにくく危険ですが、NB200であれば周囲の音に配慮しながらウォーキングやランニングを楽しめます。
「耳を塞がない構造だと音に迫力がないのでは?」「音質には妥協が必要?」と心配する方がいるかもしれませんが、十分に迫力のあるサウンドを体験できるのもNB200のメリットです。
16.2mmのダイナミックスピーカーを採用しているおかげか、オープンイヤータイプのイヤホンが苦手としている低音にもしっかりと厚みがあり立体的で奥行きのある音を楽しめます。
ヘッドホンやカナル型のイヤホンほどの臨場感ではないものの、カジュアルに音楽や動画の音声を楽しみたい方にとっては満足のいくクオリティだと言えるでしょう。
実際に通話性能や音質を体験したい方はレンタルもチェックしてみてください。
NB200は重量が約35gと非常に軽量なうえしなやかな素材の採用や負担をかけにくいイヤーフックの形状などにより、快適で心地良い装着感を実現しています。
装着直後はメガネをかけているような感覚があるものの、20分程度音楽を聴いていると身に着けていることをつい忘れてしまうほどのフィット感です。
側圧の加減も絶妙で、締め付けられているような感覚を与えずそれでいてしっかりと耳の上で固定されます。
ジムでの軽い筋トレや屋外でのランニング程度ではズレたり落ちたりする心配もなく、アクティブに体を動かすシーンでも自分の理想の位置で固定しながら使用可能です。
レンタルなら実際に普段行っている運動をしながら試すこともできます。
ランニングや筋トレをしながら装着感を試し、聞き心地や安定感などを総合的に体験して購入を判断できるのは大きなメリット。
トレーニングに集中できるイヤホンを探している方はぜひチェックしてみてください。
バッテリー駆動時間の長さも、NB200の魅力のひとつ。スペックシートによると、通話に使用する場合は最大12時間、音楽再生の場合は最大18時間バッテリーが持続します。
今回、レビューのために約2週間程度NB200を使用しているなかで4回オンラインミーティングの機会があり、合計するとミーティングでの使用時間は約2時間30分程度でした。
さらに、徒歩での外出時に音楽を聴いたりジムに持って行ったりもしましたが、初日にフル充電しておくと返却を目前に控えた2週間目まで充電せず使用できたので、バッテリー持ちはかなりよい印象です。
急速充電にも対応しており、バッテリー切れの状態から5分充電するだけで2時間の通話または4時間の音楽再生が可能。
万が一オンラインミーティングの直前にバッテリー切れに気付いても、充電する時間を5分だけ確保できれば乗り越えられるので安心感があります。
なお、NB200は充電しながらでも使用できました。しかし、取扱説明書には「充電中は本機をなるべくご使用にならないでください」と記載されているので、充電中の使用は緊急時以外は避けた方がよいでしょう。
実際にNB200を使用して気付いたイマイチなポイントは、以下3つあります。
耳を塞がなくても音楽を楽しめるNB200の設計は、大きなメリットである一方でデメリットにもなり得ます。
わかりやすい例が、音質です。NB200はオープンイヤータイプのワイヤレスイヤホンとしては十分な音質であるものの、30,000円以上の金額を出すのであればより高音質なワイヤレスイヤホンやヘッドホンなどを購入できます。
特に、しっかりと耳を塞ぐタイプのイヤホンと比較すると低音の迫力がどうしても劣ってしまうのは事実。ズンズンと全身に響くような低音を体験したい方にとっては物足りない可能性が高いので注意しましょう。
また、周囲の音が聴こえてしまうので利用シーンも限られます。
自宅やオフィス、カフェといった比較的静かな環境では快適に使用できるものの、電車やバスの中などではエンジン音や走行音の影響で音楽を聴きとれない場合がほとんど。
騒音に負けないようにボリュームを極端に上げると耳への負担や周囲への音漏れなども気になってしまい、あまり快適とは言えません。
NB200のメイン用途は通話であると割り切り、ノイズキャンセリングもマイク向けであることは理解したうえで使用しましょう。なお、通常のボリュームであれば周囲への音漏れはほぼ気になりません。
NB200に限らず、左右一体型のワイヤレスイヤホンは左右のイヤホンを繋ぐバンドが頭の後ろを通るため、どの姿勢で寝転んでも必ずバンドが干渉してしまいます。
そのため、ベッドやソファで寝転びながら使用するのには適していません。
また、ヘッドレスト付きのイスに座っているときに頭をヘッドレストに預けた場合にも干渉してしまいます。
オンラインミーティング終了後にNB200を装着したまま作業したり音楽や動画を楽しんだりしていると、身に着けていることを忘れてうっかりバンドがヘッドレストにぶつかってしまうシーンが何度もありました。
家事をしながら通話をする・運動をしながら音楽を聴くといった「ながら聴き」には適しているものの、逆にリラックスした状態での使用にはあまり向いていないイヤホンであると言えそうです。
NB200には持ち運び用のポーチが付属しています。本体をポーチに収納すれば傷や汚れを防止しながら持ち運べますが、今どきの完全ワイヤレスイヤホンと比較すると決してコンパクトとは言えません。
左右のイヤホンがバンドで繫がれているという構造上どうしてもかさばりやすく、折りたたんだり変形させたりもできないためカバンに入れる場合は広めにスペースを取ってしまいます。
バンドやブームマイクなどには弾力のある素材が使われているので、本やノートパソコンといった重たいアイテムの下敷きになって曲がったり折れたりしないようにも注意が必要。
外出時に気軽にポケットに入れて持ち運ぶというよりも、仕事に必要なアイテムの1つとしてノートパソコンやタブレットとセットで持ち運ぶといった運用がおすすめです。
navibook NB200は、スマホやパソコンで通話する機会が多い方におすすめです。
Web会議や打ち合わせ、インタビューやコールセンターといったビジネスシーンはもちろん、家族や友人とのプライベートな通話の際も強力なノイズキャンセリング機能により環境に関係なくクリアな音声を伝えられます。
耳を塞がないので周囲の状況を把握しやすく、室内・屋外を問わず安全に使いやすい点もメリットです。
一方、極端に騒がしい環境では音が聴こえにくくブームマイクも取り外せないので、純粋に音楽を楽しむためのイヤホンとしては使いにくいのも事実。
横になったりヘッドレストに頭を預けたりするようなシーンでは使いにくいと感じたように、実際に日常のさまざまな状況で使ってみて初めてわかるポイントもあるはずです。
通話用のワイヤレスイヤホンやヘッドセットの購入を検討している方は、購入前に一度navibook NB200をレンタルして使い勝手をチェックしてみてはいかがでしょうか?