Appleが販売している高性能スマートスピーカー「HomePod」。
iPhoneやiPadなどに比べると影が薄い製品かもしれませんが、その実力はさすがAppleと言えるでしょう。
音質が良いので、音楽鑑賞はもちろん、映画やドラマの迫力がある音響も360°全方向に届けてくれます。
またスマートスピーカーなので、エアコンなどの家電の操作も可能。
1台で音楽・動画体験の向上からスマートホーム化まで、幅広く活躍するデバイスでした。
メリット・デメリットを交えて、実際に使ってみた感想をレビューします。
INDEX
2019年に第1世代が、2023年に第2世代が発売となったAppleのスマートスピーカー「HomePod」。
各社から販売されているスマートスピーカーと比較すると、特に音質が良い点が大きなメリットです。
サイズは幅が約14cm、高さ約17cm、重さ約2.3kg。
重いので、事前に置き場所を確認しておきましょう。
幅 | 142mm |
高さ | 168mm |
重量 | 2.3kg |
電源ケーブル長 | 約150cm |
カラー | ミッドナイト・ホワイト |
重量があり、中身がぎっしり詰まっている印象を受けます。
Appleの製品説明によると、4インチ高偏位ウーファー・20mmの振動板・5つのホーンツイーターのアレイを搭載しているとのこと。
実際、音質はとても良いです。
HomePodの小型版である「HomePod mini」と比較すると、大きさの違いが一目瞭然。
HomePodは完全に据え置き型スピーカーですが、HomePod miniはその名の通り、持ち運べるぐらい小さいです。
無数の細い糸を規則的に編み込んだ、ファブリック素材で覆われたスピーカーです。
継ぎ目のないシンプルで、美しいデザインが特徴的。インテリアにも合わせやすいでしょう。
カラーバリエーションは、ミッドナイトとホワイトの2色展開。
電源コードも、編み込みデザインのファブリック素材。HomePod本体と統一感があります。
インテリアにこだわる人は、デザインのノイズになりがちな電源コードを隠したいと思うかもしれません。
しかし、HomePodの電源コードに限って言えば、見えていてもそこまで気にならないのではないでしょうか。抜かりのないデザインです。
上部にはLEDが内蔵されており、起動すると光ります。
この光り方でHomePodのステータスを判別することが可能。
例えば、Siriが起動中のときはカラフルに光り、白いランプが点滅しているときは何らかのトラブルが発生している合図といった具合です。
HomePodの本体上部には、+/-のタッチパネルが搭載されており、以下の操作が可能です。
使い方は簡単。
付属の電源コードを1本接続するだけ。ちなみに電源コードは着脱可能です。
またコンセントが必要です。USBポートには接続できません。
初期設定も簡単でした。
iPhoneをHomePodに近づけると自動的に認識し、初期設定が始まります。
iPhoneの機種変更やAirPodsシリーズの初期設定などと同様の、Appleらしい直感的で簡単な初期設定です。
その後は、iPhoneに表示される項目についてタップしていくだけ。
HomePodの管理・操作は、iPhoneにプリインストールされている「ホーム」アプリを使います。
App Store:「ホーム」アプリ
使う機会が少ないため、「ホーム」アプリがiPhoneに入っていることを知らない人も多いように思います。
万が一、削除していても問題ありません。App Storeから無料で再ダウンロードできます。
Appleらしい簡単なセットアップですぐに使えるようになりました。
ここからは、実際に使ってみたデメリット・メリットをまとめます。
HomePodは約2.3kgと重いので、ひんぱんに移動させるものではないと感じました。
ポータブルスピーカーのような使い方をするのは難しいです。
導入前に置き場所を決めて使う、据え置き型スピーカーだと考えるのが良いでしょう。
ただ、据え置き型スピーカーにしては比較的コンパクト。家の中でちょっと移動させたい、といったニーズには応えてくれそうです。
HomePodでスマートホーム化を実現するには、HomeKitまたはMatterに対応したハブ・電球などのアクセサリーが必要です。
HomeKitはAppleの独自規格です。一方のMatterは、メーカーを問わず接続できる便利な共通規格。
どちらもの規格も、対応アクセサリーがちょっと少なめです。
Matter規格は2022年に登場したばかりで、対応アクセサリーは2024年頃から本格的に普及し始めました。これから増えてくると予想されますが、2025年3月時点では対応製品はまだ少なめ。
一方で、Amazon AlexaやGoogle Homeに対応したアクセサリーは多いです。スマートホームという分野では、Appleはやや遅れを取っているのが現状。
筆者もスマートホームデバイスを販売しているSwitchBot社の製品をいくつか持っています。
ただ残念ながら、所有しているものに関してはHomeKitにもMatterにも対応していませんでした。
筆者が持っているSwitchBot製品が少し古いだけで、最新の製品は特にMatterに対応していることが多いです。
一応、Siri ShortcutsというAppleの音声ガイド機能には対応していましたが、Matterより融通が効きません。
このあたりの規格は少しややこしいうえ、記事の本筋から外れてしまうので詳細は割愛します。
現状、HomePodはスマートホーム化を進めたい人よりも、iPhoneと連携しやすい高音質なスピーカーが欲しい人におすすめと言えそうです。
スマートスピーカーと称される製品は他社からも多数販売されていますが、音質に関してはHomePodが特に優れているように感じます。
Apple製のイヤホン・ヘッドホンであるAirPodsシリーズより、低音が強いです。そのため、音に迫力がありました。
音楽を聴くのはもちろんのこと、普段iPhoneで映画やドラマなどを視聴している人は、音をHomePodから出力するのもおすすめです。
当然ではありますが、iPhoneのスピーカーとは音質がまったくと言っていいほど異なります。
サウンドの迫力が大幅に増し、ホームシアターかのような音響で没入感がありました。
HomePodシリーズを2台以上導入すれば、ペアリングによって、よりダイナミックな音響を広い範囲に届けるステレオペア機能が利用可能。
またApple TV 4Kとも連携でき、立体音響技術ドルビーアトモスのオーディオを再生できます。ホームシアターのような空間を簡単に構築できるでしょう。
さらに空間オーディオに対応した楽曲も再生可能。音質の良さ、音の広がりによる臨場感を体験できるはずです。
音質・音響にこだわるなら、HomePodを最大限に活用できそうです。
ただ、音は好みが分かれるかもしれません。一度レンタルなどで試してみることをおすすめします。
HomePodは、普段からiPhoneを使っている人に特におすすめです。
特に優秀なのが、Appleデバイス間でタスクを引き継ぐ機能Handoff(ハンドオフ)。
iPhoneを近づけると再生の曲がHomePodに移る
具体的には、iPhoneをHomePodに近づけると、聴いていた音楽をHomePodに移して再生できます。
もちろんケーブルは不要。ワイヤレスかつ自動的に、iPhoneの再生内容をHomePodに移行できるのです。
HomePodからiPhoneに対しても、同様のことが可能。
例えば、外出中にイヤホンで聴いていた音楽を、帰宅後にHomePodに移して続きを聴く、といったシーンで活用できます。
また同じWi-Fiネットワーク内であれば、Macの音をHomePodから出力することも可能です。
このような連携ができるのは、Apple製品同士ならでは。
iPhone・iPad・Macを使っている人は、HomePodとの連携にちょっと感動するかもしれません。
HomePodに「ヘイSiri、エアコンつけて」等の声をかけることで、家電を操作できます。
ただし、事前にある程度の準備・設定が必要です。
まず、HomePod単体では家電の操作はできません。
別途、HomeKit・Matter・Siri Shortcuts対応のスマートリモコンもしくはハブ製品が必要です。
SwitchBot・TP-Link・Nature Remoなどの製品が有名でしょう。
試しに、SwitchBotのハブを利用して、エアコンのON/OFFができるように設定してみました。
SwitchBotアプリから「Siri Shortcuts」を選択し、Siriに特定のフレーズと実行内容の組み合わせを設定します。
ここではシンプルに「ヘイSiri、エアコンをつけて」「ヘイSiri、エアコンを消して」と伝えると、そのように動作する設定を構築しました。
Siri移動中はカラフルに光る
一見すると準備が大変そうに見えるかもしれませんが、HomePodに限らずスマートホームの設定は大抵このような手順を経ます。
HomeKit・Matter対応アクセサリーを使えば、もっと楽に設定できるはずです。
一度設定さえしてしまえば、あとは「ヘイSiri」と話しかけるだけ。声で家電を操作できる手軽さは、使ってみると手放せないでしょう。
設定自体も簡単なので、面倒と思わずに試してもらいたい機能です。
「気になるけれどちょっと難しそうだな」と思う方は、まずレンタルでHomePodを使い、設定に挑戦してみることをおすすめします。
一般的なスピーカーは、特定の方向に音を出す指向性スピーカーであることがほとんど。
そのため、スピーカーを自分がいる方向に向けて設置する必要があります。
対して、HomePodは全方向に音を出す360°スピーカーです。無指向性とも呼ばれます。
そのため、どこに置いても同じパフォーマンスで音を出してくれるのが便利なところ。
一般的なスピーカーは部屋の隅や角に置かれることが多いと思いますが、HomePodはあえて部屋の中央に置いてみるのも面白いかもしれません。
HomePodには温度・湿度センサーが搭載されているので、部屋の室温を確認できます。
「ヘイSiri、この部屋の温度(または湿度)は?」と聞くと、すぐに答えてくれました。
また「ホーム」アプリを起動して、室温と湿度を確認することも可能です。
HomeKit・Matter対応アクセサリーが必要ですが、温度・湿度をトリガーとして「室温が30℃に達したらクーラーをつける」といった自動化も設定できます。
HomePodは、特にApple製品とのシームレスな連携と、高音質が素晴らしいと感じました。
これはほかのスマートスピーカーにはない強みです。
またスマートホーム領域においても、HomeKit・Matter対応アクセサリーはこれから増えてくると思われるので、将来性には期待できるかもしれません。
音質に関しては、どうしても人によって音の好みは分かれます。
筆者は低音の迫力があって良いと感じましたが、人によっては低音が強すぎると感じるかもしれません。
Apple製品だからAirPodsと同じ音質だろうと考えて購入すると、場合によっては後悔する人が出てくる可能性も。
HomePodは安い買い物ではないので、一度レンタルで試してみてはいかがでしょうか?