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2024.08.26
SUUTAマガジン編集部

圧倒的な量の蒸気が心地よい羽釜蒸気浴 AMBERテントサウナ

ブームの続くサウナ。
サウナの中でも、自然の中で楽しめる「テントサウナ」をご存知でしょうか。
日本の一般的なサウナより苦しくなく、屋外でサウナを楽しんだ後に川や湖に飛び込むと気持ちがよいとして、人気が高まっています。

T-WORKS株式会社は山口県宇部市にある、飲食事業と物販事業に携わる企業であり、AMBERというテントサウナの自社開発および販売もおこなっています。

今回はT-WORKS株式会社の代表取締役 脇田哲也(わきた・てつや)さんにテントサウナ事業を始めたきっかけや開発の裏側、自社開発しているテントサウナへのこだわりについてお話を伺いました。

「これ、半額で開発・販売できるのでは?」がきっかけだった

――テントサウナ事業を始めた経緯を教えてください。

 

脇田さん:もともとは飲食事業をメインでおこなっていましたが、2020年にコロナ感染が拡大し、飲食以外にも事業の柱を立てなくてはいけなくなりました。そこで物販事業に目をつけ、始めたのがテントサウナの開発・販売です。

 

物販事業を始めた当初は中国から服を仕入れてメルカリで販売していました。しかし、採算が合わず事業として成立しませんでした。次に手がけたのはノートパソコンスタンド。コロナ禍でリモートワークが流行した影響で需要が高まりましたが、ライバルも多く利益が少なく販売を中止しました。次に何を売ろうかと考えていたときに「どうせなら、好きな分野のアイテムを売ろう」と思い立ち、着手したのがテントサウナでした。

 

――もともとテントサウナがお好きだったんですね。

 

脇田さん: はい。サウナが好きになったのは19年前、神戸サウナに行った事がきっかけでした。キャンプの際に知人が持ってきてくれたんです。池の横にテントサウナを設営しサウナを楽しんだあとに、池に飛び込みました。その後は庭でバーベキューをしたのですが、自然の開放感が気持ちよくて気持ちよくて。川や海、キャンプ場や自宅の庭など、開放的な環境でサウナを体験できるため、施設のサウナとは違い他人の目を気にせずリラックスできるんですよね。サウナの後の自然の中で味わうビールは最高で、大好きです(笑)。

 

――テントサウナにビジネスチャンスがあると思ったのはなぜですか?

 

脇田さん:友人のテントサウナを使った後に「自分も購入にしよう!」と思ったのですが、ほとんどが海外製で値段が高くて買えなくて。「自社開発して販売すれば、海外製品の半額程で提供できるのでは?」と思ったんですよね。

 

それから、テントを製造している工場に片っ端から連絡を取りました。日本でもテントの製造をしてくれる工場はあったのですが、海外と比べると値段が3倍くらい高くて。そのため、海外の工場を中心に探しました。なんとか製造を引き受けてくれる中国の工場を見つけて開発を進めることにしました。

川のそばに設置したAMBERのテントサウナ

――テントサウナが完成するまではどのような流れでしたか?

 

脇田さん:まずは、製造を引き受けてくれた中国の工場でテントサウナのサンプルを作ってもらいました。ところが、なかなか思ったようなサンプルが完成せず。というのも、そもそも言葉がうまく通じないんです(笑)。無料の翻訳ソフトで日本語を英語に変換して、メールや詳細資料をなんとか送信していました。

 

なんとか意思疎通したのはよいものの、指示を無視した素材でサンプルを作られたり、品質を誤魔化して納品されたり……大変でしたね(笑)。こちらが丁寧に確認をして細かく指示をしないと、コントロールができなくて。めげずに何度もやり取りをして、ようやく納得のいく品質のテントサウナができました。開発を始めてから半年が経っていましたね。その後品質の高い製品を作ってくれる工場が見つかりました。

 

ーーそれはそれは……大変でしたね。テントサウナ開発時におこなったクラウドファンディングは好調だったとか。

 

脇田さん:そうなんです。257人もの支援者から約1,700万円の資金を調達できました。「こんなに需要があるんだ!」と驚きましたね。クラウドファンディングで得た資金は、すべて商品開発に回しました。

フィンランド式サウナに和風の羽釜を融合。
圧倒的な蒸気量を実現

小・中・大サイズと揃ったテントサウナ。最近開発したドーム型テントサウナ(右)は10数名でサウナが楽しめる

――AMBERの一番の強みはなんですか?

 

脇田さん:薪ストーブに「羽釜」がついていることです。多くのテントサウナはフィンランド式で、サウナストーンに水をかけてロウリュするだけなので、蒸気が出るのは水をかけた時だけ。2分もすれば蒸気がなくなってしまいます。

 

一方、弊社のテントサウナはフィンランド式とは違い、薪ストーブで下から羽釜を炊いてお湯を沸かし続けるので、たくさんの蒸気でテント内の湿度を高く保てるんです。さらに、羽釜の中にハーブやよもぎなどを入れてお茶を沸かすと、香りのある「羽釜蒸気浴」を体験できます。フィンランド式サウナに和風の羽釜を融合させた、珍しいタイプのテントサウナだといえますね。

 

薪ストーブに設置されている羽釜は、一つひとつ鉄工所の職人さんの手作り

――聞いているだけで気持ちがよさそうです。

 

脇田さん:ぜひ試してみてください。理想のサウナ空間を作るために、徹底的にこだわっているので。ここまでできるのは、サウナが好きだからこそですね(笑)。

羽釜つきの薪ストーブ。隣にサウナストーンも設置できる

――そのほか、こだわりポイントを具体的に教えてください。

 

脇田さん:よいサウナの条件は「温度」「湿度」「空気の流れ」の3つのバランスが取れていることなので、それを満たすようにこだわっています。

 

温度でいうと、初期のテントを作ったのは春だったので、生地は1枚仕立てでした。しかし、それでは冬に屋外で使うと90℃以上に熱くすることができなかったのです。そのため、冬に使っても快適な温度を維持できるよう、テントの生地をキルティング加工した3枚仕立てに変更し、綿も入れました。外気温に関係なく快適にサウナを楽しめるようになりましたね。

 

また、湿度については、羽釜でのコントロール以外に、ストーンの種類にこだわっています。一般的には火山岩が使われることが多いのですが、火山岩は地表で急速に固まった石なので、密度が低く穴が多いんです。そのため、ロウリュで水をかけると一気に蒸発し、パンチのある蒸気が発生します。

 

一方、AMBERが取り寄せて提供しているサウナストーンは深成岩です。地中深くでゆっくりと冷却されて固まってできた石なので密度や蓄熱性が高く、ロウリュしたときの蒸気がマイルドで心地よいんです。火山岩と深成岩をミックスして使うのもおもしろいですよ。

 

――空気の流れについてはどうですか?テントサウナは「日本のよくあるサウナ」よりも息苦しくないと聞きます。

 

脇田さん:そうですね。テントサウナでは、常に新鮮な空気が入り続け、適度に排出されていきます。空気の対流があるため、あまり苦しくないんです。とくに、弊社のテントサウナでは、サウナ内でベンチに座ったときの頭の位置に吸気口を設置し、排気口の位置を高めに調整しています。そのため、常に新鮮な空気が口元に届き、熱された空気は上部の排気口から出ていくので、より息苦しさが緩和されるようにしています。

テントサウナに入り、毎回温度や湿度、空気の流れ、サウナストーンなどの情報をスマホ内に記録している脇田さん

――こだわりが詰まっていますね。

 

脇田さん:さらに、テント生地の内側・外側の両面に特殊な防水加工を施してカビが生えないようにしたり、フレームのポールを太くして強度を上げたりするなど、使い勝手のよさを追求し続けています。

 

また、さらに心地よくテントサウナを体感してもらうために、サウナの後の水風呂は水道水よりも天然水を推奨しています。天然水は、水道水に比べると水質がよいので湯上りの肌がとてもさっぱりするんです。水温でいうと、井戸水がちょうどよくておすすめです。17℃前後ですかね。井戸水がない場合は2リットルのペットボトルを凍らせて水風呂に入れて温度調節するのもよいですね。

 

購入前にぜひレンタルを

――テントサウナを購入するのはどのような方が多いですか?

 

脇田さん:個人で購入される方が多いですが、宿泊施設からの問い合わせもありますね。

 

女性のお客さまからの人気も高いです。一般的なサウナに対しては「息苦しい」「湿度が低くてカラカラになる」とおっしゃる女性が多いのですが、AMBERのテントサウナは「息苦しくなく心地がよい」と評判です。

 

――ちなみに、一式を購入するにはどのくらいの費用がかかりますか?

 

脇田さん:一番良い薪ストーブや羽釜などが一式つき4人入れるものが20万円くらいです。

一番安いのが1〜2人が入れるテントサウナ単品で7万円くらいですね。

 

これまで手がけた薪ストーブの数々
サウナテントの周辺アイテムも豊富

――お客さまからよく寄せられる要望やお困りごとはありますか?

 

初めて利用される方から「テントサウナの設営の仕方がわからない」という声をいただくことが多いです。AMBERのYouTubeにテントの設営方法の動画をあげているので、そちらをご確認いただければと思います。

 

――どのようなシーンでテントサウナのレンタルを利用するのがおすすめですか?

 

脇田さん:購入を検討している方や、キャンプやバーベキューなどのイベントなどで短期利用したい方におすすめです。

 

テントサウナの購入を検討していて、試しにレンタルしたい方は、一式フルセットをレンタルいただくのがよいと思います。フルセットで借りていただくことで、弊社のテントサウナのよさが最大限伝わると思いますので。

 

また、現状テントサウナは夏が一番売れていますが、春か秋に試す方がおすすめです。春や秋の方がサウナに入って外に出たときの涼しさが心地よいんですよ。

 

――テントサウナの利用やレンタルに際して、注意点はありますか?

 

脇田さん:テントサウナ内では火を使うため、説明書にしっかり目を通して安全に配慮していただきたいですね。使い方を誤ると、一酸化炭素中毒を引き起こす危険性もあります。また、事前にキャンプ場の管理者に、テントサウナの使用が可能か確認しておくことをおすすめします。テントサウナの使用を禁止しているキャンプ場もありますので。

 

また、テントサウナをレンタルする場合、使用後に濡れたテントは乾かしてから返却し、薪ストーブの中の灰は取り除いていただけると助かります。サウナストーンは熱が冷めるのに時間がかかるため、水を張ったバケツの中に入れて冷ますのがおすすめです。

 

――SUUTAに期待していることがあれば教えてください。

 

脇田さん:SUUTAさんのようなレンタルサービスでAMBERのテントサウナをレンタルできるとなれば、より多くのお客さまに利用し知ってもらえる機会が増えると期待しております。購入を悩んでいる方に気軽に試してもらえるとうれしいです。

 

――ありがとうございます。最後に、今後のテントサウナ事業の展望と読者へのメッセージをお願いします。

 

脇田さん:事業をスタートして約3年経ち、ようやく理想のサウナ空間を実現できるテントサウナが完成しました。サウナが苦手な方にもぜひ試していただきたいです。きっと、サウナの概念が変わると思います。大自然の中で味わうテントサウナの開放感は、心身ともにリフレッシュできる時間を過ごせるはずです。

 

私は数年前のコロナ拡大のとき、事業がうまくいかず精神的に疲れていて、常に神経が張りつめていました。そんなとき、サウナで汗を流すことでスッキリし、また前を向いて進む活力をもらえたんです。そのため、日々に疲れを感じている方にこそ、体感してほしいですね。

 

今後はさらに海外展開し、テントサウナを世界に広めていきたいと考えています。AMBERの羽釜蒸気浴を「ジャパニーズサウナ」として広めていきたいです。

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AMBER テントサウナ totonoi2 GOOUTコラボモデル & 遮熱板付別注薪ストーブ

AMBER サウナテント totonoi2 & 遮熱板付別注薪ストーブ BLACK オールインワンセット 

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