大手スーツケースメーカー「サムソナイト」の傘下ブランドである「アメリカンツーリスター」。
シンプルで機能性の高いシリーズを多く販売しており、創業の地であるアメリカを始め、世界中で人気を集めているブランドです。
そのなかでもアーガイル柄が特徴的な「アーガイルスピナー55」は、デザイン性にひかれて気にはなっているものの、実際の使用感が心配という方もいるかもしれません。
今回は、アーガイルスピナー55について、実物の画像・動画を交えて、正直に感じたメリット・デメリットをレビューします!
INDEX
初めに、アメリカンツーリスターアーガイルスピナーの主なスペックを表にまとめましたので、ご参照ください。
購入価格(税込) | 20,900円 |
1週間レンタル価格目安 | 5,600円程度 |
容量 | 約36L |
目安泊数 | 1~3泊 |
サイズ | 55×35×25cm |
重さ | 約2.7kg |
機内持ち込みの可否 | 可 |
特徴 | ・軽量 ・ダブルキャスター ・メッシュポケット付きディバイダーあり |
アメリカンツーリスターアーガイルスピナーのサイズや重さ、外観、キャスター、その他機能をご紹介していきます。
アーガイルスピナー55のサイズは55×35×25cmです。
国内線・国際線の機内持ち込み可能なサイズは55×40×25cm程度が一般的なので、機内持ち込み可能なスーツケースの中では最大級になります。
また新幹線の足元に置けるサイズについても、JRの公式によると55×40×25cm程度とのことです。
アーガイルスピナー55は推奨サイズより幅がわずかに小さいので、足を置くスペースに余裕が持てるでしょう。
容量は約36Lで、スーツケース自体の厚みがそれほどないので、内部が広く使える印象です。
個人的には小さいスーツケースほど、内側の収納力が大事だと思っています。
国際線の預け入れ荷物だと乱暴に扱われることもありますが、このサイズであれば機内持ち込みすることが多いと考えると、素材の重厚感よりもたっぷりと収納できるこのサイズ感がちょうどよいと思いました。
アーガイルスピナー55の重さは約2.7kgです。
容量36Lのスーツケースをいくつか比較したところ3kg越えの製品が多かったので、アーガイルスピナー55は、比較的軽量に分類されるでしょう。
空の状態のときは、片手で軽々と持ち上げられました。
ただし、中身を満杯にした状態ではキャスターを使わずに楽々と持ち運べる重さではないと思います。
キャスターの動きの良さもあってか、空の状態でキャリーで引っ張ると本体の重みをほとんど感じないくらい、軽々としています。
入れる中身にもよりますが、出張や旅行などで荷物を預けずに長時間歩き回る必要があるときでも、それほど疲れずに持ち運べる重さです。
マットな素材とアーガイル柄のデザインがアーガイルスピナー55の特徴です。
規則的なひし形とタテラインの幾何学模様になっていて、スタイリッシュな印象になっています。
カラー展開は黒とピンクの2色で、今回使ってみたのはピンクです。
桜色のような淡いピンクで、ガーリーな印象ですが、アーガイル柄が入ることですっきり引き締まった印象にも見えます。
表面がマットで光沢感がないところも、適度な落ち着き感が感じられ、大人でも違和感なく使用可能です。
学生旅行から出張まで、さまざまな年代の方が違和感なく使えるシンプルなデザインなので、家族間で共有するのにも使いやすいと感じました。
また、表面を触ってみると小さな凸凹があって、水拭きなどで簡単に油膜系の汚れが落ちそうです。
個人的に、光沢があるタイプの素材は繰り返し触ると表面に皮脂がついたり、飲食店に入った後空気中の油分が付着したりして、べたべた感が出てしまった経験があります。
マットな素材なら、見た目と手触り共に長期間清潔感を保てそうだと思いました。
アーガイルスピナー55ではMicrobon抗菌素材を使用しているとのことで、菌が付着しにくい仕様である点も嬉しいポイントです。
アーガイルスピナー55では、ダブルキャスターが採用されています。
ダブルホイールはシングルキャスターに比べて動きに安定感があり、凸凹の道でもスムーズに移動できる印象です。
実際に360度回転させてみましたが、手首の回転の力だけで簡単にくるくると回すことができました。
垂直に立てた状態からキャリーで引くために倒す動作もスムーズです。
キャスターの動きは、荷物が重いときこそ真価を発揮します。
人混みの間をすり抜けたいときなど、思い通りに細かい動きをしてくれるので、移動のストレスがかなり軽減されると感じました。
段差の昇り降りもひっかかりなくスムーズにこなせました。
シングルキャスターの場合、キャスターが溝にはまって折れる事態を経験したことがある方もいるのではないでしょうか。
キャスターが折れると引くことが難しくなり、重いスーツケースを持ち上げて運ばなければいけなくなります。
しかしダブルキャスターなら、2つのキャスターを合わせた厚みがあるので溝に引っかかることは生じにくく、安心です。
アメリカンツーリスターのスーツケースのキャスターは、最新仕様の「Optimov サスペンションホイール」と「ノーマルダブルホイール」の2種類があります。
アーガイルスピナー55が採用しているのは、ノーマルタイプのほうです。
最新仕様のほうが静音機能が優れているとのことでしたが、使用した体感的にはアーガイルスピナー55でも特別作動音は気になりませんでした。
アーガイルスピナー55の内部には、メッシュポケット付きディバイダーが付いています。
ディバイダーとは、スーツケースを半分に分ける仕切りのことです。
上部画像では、左側にあるメッシュ状の網が、ディバイダーです。
低価格なスーツケースも含め、ほとんどのスーツケースには荷物を抑えるためのベルト「クロスストラップ」が付いています。
しかしディバイダーについては付いている製品と付いていない製品があります。
個人的には、ディバイダーが付いているスーツケースが断然使いやすいと思っています。
クロスストラップの場合、洋服のような平面的で面積の大きいアイテムは飛び出さないように押さえられるのですが、小さな小物は隙間から飛び出てきてしまいます。
一方でディバイダーは全面的に蓋ができるので、急いでいるときに細々したものを乱雑に入れても、スーツケースを開けたときにこぼれ落ちることがありません。
さらにアーガイルスピナー55のディバイダーにはメッシュポケットが付いているので、分類わけもしやすく、より便利だと感じました。
アーガイルスピナー55には、TSAコンビネーションロックが搭載されています。
TSAコンビネーションロックとは、アメリカ合衆国運輸保安局認定の鍵です。
米国領土内のすべての空港では、TSAが預け手荷物を検査するため、荷物を解錠して預けることが求められています。
ただし、TSAコンビネーションロックを採用しているスーツケースはTSA職員が特殊ツールで解錠できる仕組みになっているので、鍵をかけたまま預けることが可能です。
施錠したままチェックインできるので盗難のリスクを下げられ、手荷物検査時に鍵を壊される心配もありません。
アーガイルスピナー55は機内持ち込みも可能ですが、その他の手回り品が多くなった場合には、預けることを選択する場面も想定されます。
アメリカ旅行で預け荷物として使用するときにも、しっかり対応できる機能が付いているのは嬉しいポイントです。
ここからは、アメリカンツーリスター アーガイル スピナー55を実際に使ってみて感じたメリット2つをご紹介します。
まず、アーガイル スピナー55を手にした第一印象は、見た目が可愛い!という点です。
洋服のニットによく使用されるアーガイル柄がノルディックな雰囲気を思わせ、とても良いアクセントになっていると思いました。
最近は毛糸の質感を模したニットマグなども流行っているので、可愛い雑貨のような印象を感じます。
派手過ぎず、かつさりげなく柄が個性を主張しているので、預け荷物の受け取りレーンの中からも探しやすいと思いました。
筆者は少女っぽいピンクのアイテムを持つのには抵抗のある年齢ですが、このデザインなら、落ち着いたファッションのワンポイントとして取り入れても浮かないかな、と感じます。
旅行時のカジュアルスタイルでも、出張時のスーツスタイルでも違和感なく使えるデザインだと思いました。
いつもはシンプルなスーツケースを使っているけれど、「たまにはアーガイル スピナー55のような可愛いスーツケースを使いたい!」と思った方にはレンタルがおすすめ。
購入するとなると、どんなシーンでも使いやすいよう、白や黒などのベーシックな色を選びがちですが、レンタルすればそのときの気分や旅行先の雰囲気に合わせてスーツケースを選べるので、旅行の楽しみ方も広がります。
アーガイル スピナー55の内部には、両側にクロスストラップ、片側にメッシュポケット付きディバイダー、さらにファスナーポケットも付いています。
以前筆者が使用していたスーツケースは、片側にクロスストラップ、もう片側にディバイダーが付いているタイプのものでした。
アーガイル スピナー55は、両側にクロスストラップが付いているのが斬新に感じました。
前述のとおり、ディバイダーが付いていると、小物が隙間からこぼれ落ちるのを防げます。
しかし、洋服の量が多く両側に入れる場合は、ディバイダーだけだと内側で洋服が動いて偏ってしまうことがあります。
そこで、ディバイダーの下にさらにクロスストラップがあると、洋服などの面積が大き目の荷物が内部で動かないように固定できて便利だと思いました。
旅行の目的によって洋服と小物の分量の比率はまちまちですが、どんな荷物構成でもパッキングがしやすい設計になっています。
ディバイザーにもポケットが付いていますが、中央にさらに小さいファスナーポケットが付いているのも、気に入ったポイントでした。
旅行中急いでいるときは、スーツケースの中の小物を探すのが本当に至難の技になるので、中央にぺらんと存在感を見せてくれるポケットがあると、とても助かります。
スーツケース内部の設計がしっかりしていると旅行中の荷物の出し入れもしやすく快適なので、いろいろなスーツケースを使ってみたくなるポイントですよね。
スーツケースをレンタルし、実際に荷物を詰めて旅行に持って行って使い勝手を確かめるのもおすすめです。
旅行ごとにいろいろなスーツケースを使ってみる楽しさや、旅行から帰ってきたあとの収納スペースを取らないといったメリットも。
実際に使ってみたい方はまずレンタルで気軽に試してみてはいかがでしょうか?
アメリカンツーリスター アーガイル スピナー55を使用してたデメリットも、率直にご紹介したいと思います。
個人的にあったらもっと良かったと思う機能は、マチ拡張です。
このサイズ感のスーツケースを購入した場合、国内の小旅行などでは常に持ち歩く存在になると思います。
しかし、1泊の旅行と3泊の旅行では、荷物の量がかなり違います。
また、同じ日数の旅行でも目的や行き先によって荷物の内容が変わるでしょう。
そのため、このサイズのスーツケースほど汎用性があってほしいと思います。
荷物が少ないときはスーツケース自体をコンパクトに持ち運びやすくし、荷物が多いときは容量を最大限まで広げる、といった汎用性の高い機能がマチ拡張です。
個人的に、以前使っていた同じくらいのサイズのスーツケースで一番気に入っていたポイントがマチ拡張でした。使い方によっては不便さを感じる方もいるかもしれません。
個人的に気になったもう一つの点が、サイドに持ち手がないことです。
筆者が旅行や出張の機会を重ねる中で、地味に助かる機能がサイドの持ち手でした。
飛行機のダッシュボードに出し入れするときや、段差で持ち上げるとき、預け荷物のターンテーブルから下ろすときなどにサイドの持ち手を使用します。
アーガイル スピナー55は小型のスーツケースではありますが、それでも満タンに荷物を詰めたら、女性が片手で楽に持ち上げられる重量ではなくなるでしょう。
トップの持ち手1つでは、横に倒してもう片方の手で持ち上げる動作ができないので、瞬間的に持ち上げたいときに少し不便かな、と感じました。
アメリカンツーリスター アーガイル スピナー55は、小型のスーツケースで、機内持ち込みができるサイズの中では最大級にあたります。
マットな素材とアーガイル柄のデザインで、どの年代の方でも使用できるさりげなく個性的な外観です。
パッキングサポート設計がよく工夫されているので、荷物が内部で偏りにくく、小物の整理にも使いやすいと感じました。
マチ拡張やサイドの持ち手などの機能があったら、個人的にはもっと使いやすいですが、総合的には十分使いやすいスーツケースだと思います。
「短期の出張や1~3泊の旅行に行くことが多い方」「シンプルで落ち着いたデザインのスーツケースを探している方」には特におすすめです。
ただし、スーツケースのキャスターの動きや素材の質感などは、実際に手にしてみないと分からない部分も多いかと思います。
大手メーカーのスーツケースは比較的高価なので、慎重に選びたいという方も多いでしょう。
そこでおすすめなのがレンタルです。
購入前に実際に試して使用感を確かめられるだけでなく、スーツケースを買わずに旅行の時だけレンタルすることで、収納場所やコストの面でのメリットもあります。
アーガイル スピナー55が気になった方は、レンタルして実際の旅行で使用してみてください。