「いつでもどこでも映画館のような音を楽しめる」をコンセプトに、ソニーから登場した新発想のスピーカー「HT-AX7」。
本体から取り外せる2つの小型スピーカーをお気に入りの場所に置くだけで、まるで映画館のように前後左右から音が聞こえる臨場感たっぷりのサウンドが楽しめます。
しかし、スピーカーは高価で手が出しにくく、実際の音質を確かめてからでないと購入するのは不安と感じている方が多いのではないでしょうか。
本記事では、実際にHT-AX7を使ってみた感想を交えて使用感や音質をレビューしていきます。
価格に見合う性能かぜひ最後までチェックしてください。
INDEX
パッケージは包装プラスチックの全廃を実現しているため、環境に配慮した紙素材が使用されています。
さらさらとした質感で持ちやすいです。
SONYのマークはインクを使わずに刻印されており、着色も一切していないこだわりが特徴。
同梱物はスピーカー本体のほかに取扱説明書・ACアダプター・USB Type-Cケーブルが入っています。
ACアダプターの差し込みプラグは折りたたみ式ではありませんが、プラグ部分のみを取り外せるのでコンパクトに収納できます。
HT-AX7のカラーはチャコールグレーのみで、落ち着いた色合いが印象的。
主張しすぎない色合いのため、さまざまなインテリアにも馴染んでくれます。
本体はフロントスピーカーと円盤状のリアスピーカーを上部に搭載している設計です。
スピーカー本体にも環境に配慮した、プラスチック不使用のファブリック素材を採用。
全体的に丸みのあるスタイリッシュなデザインに仕上がっています。
リアスピーカーの背面には磁力の充電端子が搭載されています。
リアスピーカーは右用と左用がありますが、RとLが刻印されているので間違える心配はありません。
ファブリック素材以外の黒い部分は、マットな質感で指紋が付きにくいのがポイント。
「スピーカーは置き場所に困りそう」とイメージされるかもしれませんが、HT-AX7はリアスピーカーを装着しても幅306 mm ・高さ133 mm・奥行き:123 mmのサイズです。
そのため、デスクの上に置いてもスペースを取りません。
リアスピーカーは手のひらに収まるコンパクトなサイズ感です。
重さは295gとりんご1個分ほどの重さしかないため、女性でも気軽に持ち運べます。
HT-AX7のスペックは、以下の表を参考にしてください。
項目 | 仕様 |
サイズ【フロントスピーカー】 | 幅:306 mm×高さ:97 mm×奥行き:123 mm |
サイズ【リアスピーカー】 | 幅:122 mm×高さ:39 mm×奥行き:122 mm |
サイズ【リア装着時フロントスピーカー】 | 幅:306 mm×高さ:133 mm×奥行き:123 mm |
重量 | フロントスピーカー 1.4kg/リアスピーカーL/R 各295 g/リア装着時フロントスピーカー 2kg |
カラー | チャコールグレー |
バッテリー性能 | 連続再生:約30時間/フル充電:約4.5時間/急速充電:10分の充電で約150分再生 |
消費電力 | 動作時(AC時):約45W/待機時:約1.9W/Bluetoothスタンバイ時:約0.5W |
接続方式 | Bluetooth 5.2(コーデック:SBC、AAC) |
防水性能 | なし |
付属品 | ACアダプター(AC-M1215WW)・USB Type-Cケーブル(約1.5m) |
HT-AX7には「サウンドフィールドエフェクト」が搭載されており、ON/OFFの切り替えによって2種類の聴こえ方を楽しめます。
エフェクトをONにすると、ソニーの独自の立体音響技術「360 Spatial Sound Mapping」(サンロクマル スペーシャル サウンド マッピング)により、まるで音に包まれているような臨場感を味わえます。
立体音響を効果的に楽しむためには、自分を中心に半径1.0m〜1.2mの距離にフロントスピーカーとリアスピーカーを設置しましょう。
次にフロントスピーカー「SOUND FIELD」もしくはアプリにある「サウンドフィールド」をONにしましょう。
すると自動的に立体的な音響を作り出し、前後左右から音が聞こえる映画館のようなサウンドを楽しめます。
一方、エフェクトをOFFにして部屋を囲むようにスピーカーを配置すれば、3つのスピーカーからクリアな音が部屋中に広がります。
2種類の音質をボタンひとつでかんたんに切り替えられるので、場所を選ばずどこにいても自然な音質で音楽を楽しめるのが特徴です。
従来のスピーカーは置き場所が限られるタイプが多いですが、HT-AX7はリアスピーカーを取り外せるため自由に配置できます。
例えば、リアスピーカーをキッチンの端に置いて料理や食器洗いをしながら音楽を楽しめます。
洗面台に置いてスキンケアをしながら、オーディオブックや音声学習アプリを聴くのもおすすめ。
リアスピーカーのバッテリーも30時間持つため、頻繁に充電する必要がありません。
フロントスピーカーは重量があるため、リビングやコンセントが近い場所に設置するのがおすすめです。
「スマホの音質では物足りない」と感じる方は、リアスピーカーを設置して自分だけの空間を楽しみましょう。
HT-AX7は、フロントスピーカーとリアスピーカー間の接続が完全ワイヤレス。
Bluetooth 5.2対応により、スマートフォン・タブレット・PCなど、幅広い機器ともワイヤレス接続できます。
そのため、絡まりやすい配線を気にせず、スペースに合わせて自由な配置が可能です。
バッテリーは、フロントスピーカーとリアスピーカーともに約30時間の連続再生が可能。
10分の急速充電で約150分再生ができるため、突然のバッテリー切れにも対応できます。
充電端子はフロントスピーカーの背面に設置されており、USB Type-Cケーブルを使用。
コードが黒ではなく白のため、目立たないのも嬉しいポイントです。
リアスピーカーはフロントスピーカーの上部に戻すだけで充電ができるうえに、「R」「L」の刻印があるので間違える心配がありません。
充電中のオレンジ色のランプが点灯するので、充電ができていないトラブルもかんたんに防げます。
スマートフォンやタブレットにダウンロードする専用アプリ「Sony | BRAVIA Connect」は、HT-AX7の操作をより快適にする便利機能を搭載しています。
アプリの画面上部には、フロントスピーカーとリアスピーカーのバッテリー残量を表示。
バッテリー残量がパーセントで表示されるので、充電のタイミングが一目でわかります。
電源OFFも右上にある電源ボタンで操作できるため、本体のボタンまで移動する手間がかかりません。
Bluetooth機器の切り替えも、ペアリング済みの機器からタップするだけで直感的に操作できます。
画面中央には、視聴スタイルに合わせて音質を調整できる3つのモードを搭載しています。
独自の立体音響技術「360 Spatial Sound Mapping」を楽しめる「サウンドフィールドエフェクト」は、アプリ上でON/OFFを切り替えられます。
映画やドラマを楽しむ際は、セリフがより聴き取りやすくなる「ボイスモード」が便利です。
深夜の視聴時には、小音量でもクリアな音質で聴ける「ナイトモード」を使えば、家族を起こす心配もありません。
画面下部では、リアスピーカーと低音のレベルを「+」「ー」ボタンで細かく調整できます。
「+」「ー」ボタンは一回ずつタップしないと変更できないため、個人的にはボタン長押しでも調節できるとさらに便利だと感じました。
なお、リアレベルはフロントスピーカーの上に置いてあるときや、リアスピーカーの電源がOFFのときは調整できません。
好みの音質に調整したり、視聴するコンテンツに合わせて音のバランスを変更したりと、自分好みの音質にアプリだけでカスタマイズ可能です。
HT-AX7の初期設定は専用アプリ「Sony | BRAVIA Connect」を使いますが、画面の指示に従ってかんたんにセットアップできました。
セットアップ方法は、以下の手順を参考にしてください。
専用アプリ「Sony | BRAVIA Connect」をダウンロードできたら、規約に同意して「セットアップをはじめる」をタップします。
Bluetoothの使用について「許可」をタップすると「機器の電源を入れてください」と表示されるのでHT-AX7の電源をONにしてください。
セットアップする機器にHT-AX7が表示されたら、画面をタップしましょう。
HT-AX7から音が鳴っていることが確認できれば「音が鳴っている」をタップします。
「セットアップが完了しました」が表示されるとセットアップ完了です。
完了をタップすると設定画面が開きます。
IDやパスワードなどの入力も必要ないため、複数端末設定する際もあっという間に登録できました。
初期設定やスマートフォンの操作が苦手な方でも、安心して設定できるアプリです。
HT-AX7の最大の特徴である「サウンドフィールドエフェクト」は、自宅にいながら音に包まれる感覚を楽しめます。
エフェクトをONにすると、音が全方向から聞こえてくるような不思議な体験ができます。
そのため、まるで映画の世界に入り込んだような没入感を味わえるでしょう。
普段スマートフォンやタブレットで楽しんでいる一般的な音声(左右のスピーカーからのみ流れる音声)も、本機能を使えば立体的な響きに自動変換されるのが特徴です。
エフェクトをOFFにした場合は、部屋全体に均一に音が広がるため、心地よいサウンドを体験できます。
リビングのどこにいても同質の音が聞こえるため、家事や作業をしながらのBGM再生に最適でしょう。
耳に負担が少なく自然な響きなので、長時間の利用でも快適に楽しめるのが魅力です。
サウンドフィールドエフェクト | ON時 | OFF時 |
音の特徴 | 前後左右から聞こえる・映画館のような立体感・音に包まれる没入感を体験 | 部屋全体に広がる・長時間聴いても疲れない・部屋のどこにいても同じ音質 |
おすすめの用途 | 映画・テレビ・ゲーム | 音楽・ラジオ |
向いているシーン | 集中して視聴したいとき・ひとりで楽しみたい | 作業しながら視聴したいとき・大人数で楽しみたい |
HT-AX7は、視聴するコンテンツや人数に応じてかんたんに音の広がり方を調整できます。
利用シーンに合わせた最適な音響空間を楽しみたい方は、ぜひHT-AX7を試してみてはいかがでしょうか。
HT-AX7の電源のONは専用アプリから操作できますが、リアスピーカーを持ち上げるだけでも自動で電源がONになります。
リアスピーカーを充電し終わってすぐに使いたいときに、スマートフォンを取り出すことなく電源をONにできるので嬉しい機能です。
なお、リアスピーカーをフロントスピーカーから外しているときは、専用アプリを開いて「電源を入れる」を押すとすぐに電源をONにできます。
わざわざフロントスピーカーの電源ボタンを押しにいく必要がないので、便利な機能だと感じました。
電源をOFFにする際は、フロントスピーカーの電源ボタンを長押ししましょう。
アプリで電源をOFFにしたい場合は、アプリ右上の電源ボタンマークをタップしてください。
リアスピーカーを充電するときは、フロントスピーカーの上に載せるだけで充電できます。
磁石の充電端子が付いているので、設置場所に近づけるとカチッと吸い付いてくれます。
オレンジのランプが点灯していれば、リアスピーカーは充電中です。
通常Bluetooth接続では、同時に接続できる機器は1台ですが、HT-AX7は「マルチポイント接続」に対応しているため、同時に2台のBluetooth機器と接続できます。
筆者はスマートフォンとポータブルシアターを同時接続して使用感を検証。
スマートフォンで聞いていた音楽を止めて、ポータブルシアターで動画を再生すると、自動でポータブルシアターの音が鳴り始めたため感動しました。
同時接続していても、アプリで切り替える必要がないのは大変便利です。
なお、ペアリングは最大8台まで登録できるため、スマートフォンやパソコンなど複数の機器を登録しておけるのもポイント。
サウンドフィールドエフェクトによる立体音響をメリットに挙げましたが、一方で立体音響の感じ方は個人差があると実感しました。
HT-AX7はクリアな音質のため、音楽を聴く場合は重低音が響く曲がより立体音響を感じられると思います。
また、立体音響を最大限に感じるには、リアスピーカーの置き場所にも工夫が必要です。
例えば、ソファーに座った状態であれば、リアスピーカーを腰付近に置くのではなく、耳元付近に置くとより立体的に感じられます。
背面にスペースがない場合は、床に座った状態でソファーにリアスピーカーを置くと、耳元付近に設置できます。
アプリのリアレベルを最大にしても立体音響を感じられない場合は、リアスピーカーの設置場所の移動も試してみてください。
また、購入する前に一度レンタルして、適切な置き場所を試してみるのもおすすめ。
スピーカーの置き方をいろいろ試してみて、うまく置けなければ返却すればよいので、購入後の失敗を防げます。
リアスピーカーは1つ295gと軽いですが、フロントスピーカーは1.4kgあるため、片手で持つには重いと感じる重量があります。
リアスピーカーを装着した場合はトータルで2kgの重量のため、両手で持ってもやはり重いと感じました。
バッテリーが30時間持つとはいえ、自宅以外の場所へ持ち込んで使うには向いていないでしょう。
なお、リアスピーカーは磁力で付いているとはいえ、少しの衝撃でかんたんに外れてしまうため、自宅で設置場所を移動する際は注意が必要です。
HT-AX7は防水性能が備わっていないため、水回りで利用する際は水がかからないように注意してください。
特徴の章で、リアスピーカーをキッチンや洗面台に設置するのもおすすめとお伝えしていますが、水がかかる可能性のある場所からは必ず離して設置しましょう。
水滴や湿気がスピーカーに付着すると、内部の電子機器にダメージを与え、故障の原因となってしまいます。
キッチンで使用する場合は、調理台から離れた場所や水がかからない棚の上に置くのがベスト。
洗面台でも、洗面ボウルからは十分に距離を取り、乾いた安全な場所に配置するようにしてください。
ワイヤレスの自由度を活かしつつも、水回りでの使用には十分気をつけましょう。
HT-AX7の音響を最大限楽しむためには、リアスピーカーを本体から離して設置する必要があります。
しかし、リアスピーカーの幅と奥行きは122mmあるため、利用しているソファーによっては背面にスペースがなく、リアスピーカーの設置が難しいケースもあるでしょう。
筆者は背もたれのクッションに置いてみましたが、リアスピーカーが軽すぎるためクッションにもたれかかるとバランスを崩して落ちてしまいました。
床に置きたくない方や、耳元付近に置きたい方は、安定した設置場所が必要であることを理解しておきましょう。
HT-AX7は高音質で自由な使い方ができる魅力的なスピーカーですが、価格が77,000円(税込)と決して安くありません。
家電量販店で視聴できますが、店舗の環境と自宅の環境は大きく異なるため、実際の音質や立体音響効果を正確に判断するのは困難です。
本記事で紹介してきたとおり、立体音響の感じ方には個人差があったり、設置場所を選んだりする面もあります。
そのため、購入を検討している場合、まずはレンタルサービスを利用して実際に試してみることをおすすめします。
レンタルなら自宅の環境で実際に使用感を確かめられるため、「買ってから後悔した」というリスクを避けられるでしょう。
レンタルサービス「SUUTA」なら、HT-AX7を数日間から借りられるので、自宅の環境で使用感を確かめられます。
お気に入りの音楽や映画で音質を試したり、リアスピーカーの配置を工夫したりと、じっくり検証できるのが魅力。
もし気に入ればそのまま「買い切り」も可能ですし、合わないと感じれば返却するだけなので安心です。
7万円を超える高額商品だからこそ、実際に使ってみてから購入を決断したいもの。
まずは「SUUTA」のレンタルでHT-AX7の新しい音の世界を体験してみてはいかがでしょうか。