「食卓のマンネリ化」は、日常的に料理をする方の多くが直面する問題ではないでしょうか。
たまには新しいメニューを開拓したいと思うものの、特に煮込む・蒸すといった工程がある料理は、仕事や子育てをしながらでは取り組むハードルが高いですよね。
今回は、そんなお悩みを”ほったらかし調理”で解決してくれる家電「大同電鍋」を使い、おすすめレシピを紹介しながら使用感をレビューします。
発祥の地・台湾では絶大な支持を得ている「電鍋」とはどんなものなのか、どんな料理を作れるのかを知り、家電選びの参考にしてみてください!
INDEX
大同電鍋は、台湾の総合電機メーカー「大同/TATUNG」が製造、「大同日本」が日本国内で販売している調理家電です。
炊く・蒸す・煮る・温める調理をスイッチひとつで実行できます。
台湾では「一家に1台ある」ともいわれるほど高い人気を誇る国民的家電であり、その普及率は驚異の92%とも。
一方で電子レンジの普及率は42%に留まっており、電鍋ひとつであらゆる加熱調理をしている家庭も多いのだそう。
これまで電子レンジを使う生活が当たり前だった筆者としては、調理鍋としての性能はもちろん「本当に電子レンジの代わりになるのか?」という点も気になるところです。
今回レビューする「大同電鍋 10合 Lサイズ 外鍋アルミ製(赤)」の内容物は、下記のとおりです。
〈内容物〉
本体前面のパネルには、「炊飯」と「保温」の2つのスイッチのみ。
調理時間は外鍋に入れる水の量で調整される仕組みで、水がすべて蒸発すると自動的にスイッチがオフになる構造です。
基本的には内鍋に具材を入れて調理しますが、耐熱容器に食材を入れて外鍋に直接セットすれば、蒸し料理や温め直しも可能です。
調理中、電鍋内部の温度は250℃以上になるので、容器の耐熱温度はそれ以上のものを使用することをおすすめします。
初めて電鍋を使う際には、見た目だけでは使い方がわかりにくいため、事前に取扱説明書をしっかり確認してから使用しましょう。
説明書には「水の量と加熱時間の目安表」も記載されており、調理方法ごとに必要な水の量が一目で分かるようになっています。
大同電鍋は、台湾ならではの料理はもちろんのこと、日本人にとってなじみ深い和食、洋食、デザートまで幅広く作ることができます。
今回は、大同電鍋の公式サイトやSNSにて紹介されているレシピから3品を選んで調理してみました。
ルーローハン(魯肉飯)は、甘辛いタレで煮込んだ豚肉をご飯の上に乗せ、煮汁をかけていただく台湾料理です。
〈材料(4人分)〉
豚バラかたまり肉:400g
ゆで卵:4個
にんにく:2~3片
氷砂糖:15g
A
香辛料(花椒、クローブ、フェンネルシード、カルダモンなど):適量
しょうゆ:240ml
酒:160ml
〈作り方〉
一般的な鍋でルーローハンを作るときは、煮込み中の火加減に気を配らなければなりませんが、電鍋なら炊飯スイッチをオンにして放置するだけ。
内鍋には水を入れないため「大量の醤油と酒だけで大丈夫か……?」と思いましたが、外鍋に注いだ水が蒸発し、食材に水分を与えていく仕組みのようです。
スイッチが自動的にオフになるまでの時間は20分程度でしたが、お肉はやわらかくジューシーで、卵にもしっかりと味が染み込んでいました!
続いては、日本の食卓における定番メニュー、かぼちゃの煮付けです。
〈材料(4人分)〉
豚バラ薄切り肉(5cmに切る):80g
かぼちゃ(一口大に切る):1/2個
塩こんぶ:大さじ4
★砂糖・みりん・酒・醤油:各大さじ4
★水:200ml
〈作り方〉
こちらのレシピは、生の食材を切って内鍋に入れ、調味料と混ぜるだけの手軽さも魅力的です。
もちろん、火加減を気にする必要も、焦げつかないように途中でかき混ぜる必要もなし。
かぼちゃは長い時間をかけて煮込まないと硬さが残ってしまいがちですが、電鍋を使うと20分程度で皮までほろほろになりました!
味の染み込み具合も、一般的な鍋で数時間じっくり煮込んだものと遜色なく、調理中に鍋の中で何が起こっているのか気になります。
続いて、台湾で人気のスイーツ、ミルクプリンをご紹介します。
別の料理で卵黄を使い、卵白が余ったためこちらのレシピをチョイスしてみました。
卵白が余ったとき簡単にもう一品プラスできる、おすすめのレシピです。
〈材料(4人分)〉
牛乳:700ml
卵白:4個
砂糖:70g
お好みのトッピング
〈作り方〉
家にある材料だけで作れる、お手軽なデザートです。
電子レンジでプリンを作ると、加熱時間の調整が難しく、硬くなりすぎてしまうことがありますが……レシピに従ってぷるぷるに仕上げることができました。
家庭に電鍋があれば「蒸し」のハードルが一気に下がりそうです。
大同電鍋の使い方は「ほったらかし調理」「同時調理」「電子レンジの代わりに使う」など多岐にわたります。
最初は「煮込み料理が簡単にできる鍋なのかな」という程度に考えていましたが、使い道を調べていくと想像以上に便利な家電でした。
大同電鍋が気になるなら、まずレンタルで試してみるのもおすすめです!
レンタルプラットフォームSUUTAでレンタルができるので、ぜひチェックしてみてください。
大同/TATUNG 大同電鍋
具材を入れて”ほったらかし”で調理を済ませることが、電鍋の基本的な使い方です。
肉や野菜の煮込み料理をいくつか試してみたところ、いずれも一般的な鍋より短い時間で、しっかり味をつけてやわらかく仕上げることができました。
日中に仕事をしていると、調理の下準備をしておいたり、じっくり時間をかけて鍋に向き合ったりすることはなかなか叶いませんが、電鍋があれば入れるだけ・混ぜるだけで本格的な料理が仕上がる点に強い魅力を感じます。
鍋に具材を入れたら、パネル下部のスイッチを下ろして炊飯を開始するのみ。
あとは文字通りほったらかしておくだけで、自動的にスイッチがオフになって調理が完了します。
ただし、炊飯終了時にお知らせのブザーが鳴ったり、スイッチが動く音が聞こえたりすることはないため、終わりが分かりにくい点はやや不便に感じました。
また、調理中には、鍋の内部で水がぶくぶくと沸騰している音や、外蓋が鍋と擦れることによる金属音がやや大きく響きます。
電鍋をキッチンに置いて別の部屋に移動すれば気になりませんが、たとえば、付近に置いて調理しながらテレビを観ようとすると、動作音が邪魔に感じてしまうでしょう。
こういった細かいデメリットに気づけるのもレンタルの大きなメリット。
自分の生活の中で実際に使ってみて、気になる点がないかどうかを事前に確かめておけば、買ってからの後悔を減らせます。
大同/TATUNG 大同電鍋
最大炊飯容量1.8L・10合の大きな鍋を利用して、複数のメニューを同時に調理することもできます。
今回は、内鍋の下部でお米を炊きながら、上のスペースを使って鶏肉を蒸してみました。
穴が開いている蒸し皿やざるを使うと、穴から鶏肉の風味・味付けが染みて炊き込みご飯風に。
穴がない容器に鶏肉を乗せれば、それぞれ干渉せずに調理することも可能です。
今回も、内鍋に食材を入れて炊飯スイッチをオンにするだけ。
約20分で、炊き立てのお米と蒸し鶏を用意できました!
ちなみに、お米は短時間の炊飯でも硬さが残らずふっくらとしていて、炊飯器で炊いたものと遜色ありません。
同時に2~3品の調理をしたいけれど、鍋やコンロの数が足りない……という状況でも活躍してくれるでしょう。
品数を多く作りたい、大人数分の料理をまとめて作りたい、といったときにも心強い味方になってくれそうです。
年末年始やお盆に人が集まる、ホームパーティで使いたいなど、一時的に使いたいときにはレンタルが便利。
必要な時だけレンタルして返却すれば、買うよりも安く使えて、保管場所の心配もありません。
ぜひレンタルを活用して、大同電鍋を手軽に楽しんでみてくださいね。
大同/TATUNG 大同電鍋
電鍋は、電子レンジのように単純な「温める」調理も可能です。
食品を盛った耐熱皿を外鍋の中にセットし、適量の水を注いで加熱。
電子レンジはマイクロ波で食品中の水分にはたらきかけて加熱するのに対し、電鍋は食品に水分を加えながら水蒸気で温めます。
豚かぼちゃの余りで試してみたところ、電鍋で加熱したかぼちゃはさらにしっとりとして、改めて時間をかけて煮詰めたような食感に。
しっとりした仕上がりは電鍋ならではの魅力だと感じました!
ただ、手順は簡単なものの、電子レンジよりも温まるまでの時間がかなりかかるため、不便に感じました。
外鍋への焦げ付きも気になったほか、パンやお米などはふた付きの容器を用意しないと湿気を含みすぎてしまうため、食材によって使い方に工夫が必要そうです。
容器のふたの耐熱温度は、140℃以上のものを使用するようにしましょう。
「電鍋があれば電子レンジがなくても困らない」かと言われると……確かに代用はできそうですが、単純に加熱をしたい場面なら、筆者は電子レンジを選びます。
大同電鍋はさまざまな種類が販売されており、どれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いでしょう。
選び方のポイントは、大きく分けて「大きさ」と「材質(ステンレスorアルミ)」の2つです。
今回、Lサイズ・外鍋アルミ製の大同電鍋を使ってみて分かったことをもとに、自分に合う大同電鍋の選び方を解説します。
大同電鍋は、日本向けにはM・Lの2種類のサイズ展開があります。
今回レンタルしたLサイズは、見た目は5.5合炊きの炊飯器と同じくらいのサイズ感で、1.8L・10合炊きの炊飯容量を有しています。
本体質量は約3.7kg。
数値で見ると重そうに思えますが、大きめの取っ手が両側についているためか、キッチン内での数歩の持ち運びなら負担には感じませんでした。
複数の容器を鍋の中に並べたり、上下に重ねたりすることを考えると、Mサイズは実際に使っていないながらも、「小さいのでは?」と想像できます。
3~4人分以上の調理をする方には、Lサイズがおすすめです。
「常に1~2人分の量しか作らず、設置スペースや購入費用もなるべく節約したい」という方は、Mサイズを検討してみるのも良いでしょう。
サイズで迷ってしまう方は、まずレンタルして試してみるのもおすすめです。
自宅のキッチンに置いてみた様子や使いやすさ、いろいろな料理を作ってみて量が足りるかなど、想像だけではなかなか分かりづらい点も、実際に試して納得した上で選ぶことができます。
大同/TATUNG 大同電鍋
大同電鍋の外鍋の材質には「ステンレス製」と「アルミ製」の2種類があります。
アルミ製は長年台湾で親しまれており、加熱効率が良く比較的リーズナブルな価格。
レトロで可愛い雰囲気のカラーリングも特徴的です。
一方のステンレス製は、アルミよりも錆びにくく耐久性も高い素材で作られており、日々のお手入れがしやすいメリットがあります。
今回使ったアルミ製の外鍋は、一度加熱調理をしただけでも焦げ付きが見られたため、きれいに使い続けたいならこまめなケアが必要そうです。
電鍋を頻繁に使い、より長く良好な状態を保ちたいならステンレス製がおすすめ。
価格の安さや、アルミならではの加熱効率を求めたい方にはアルミ製がおすすめです。
〔大同電鍋 アルミ製外鍋/赤(Lサイズ)〕スペック
※レンタル会社や時期によって変動するため、レンタル金額は目安です。
大同電鍋は、日頃面倒に感じてしまいがちな「煮る」「蒸す」を中心に、幅広いジャンルの調理に一台で対応してくれる便利な家電でした。
筆者の結論としては「日常的に料理をするなら持っていて損なし!」といえますが、価格は2万円前後と決して安くはありません。
キッチンへの導入を検討している方は、ぜひ一度レンタル利用して、電鍋の使い勝手や料理の仕上がりを体感してみてください。
実物の使用感やメリット・デメリットを確かめてから購入を決めることで、後悔のない家電選びができますよ。