Garmin(ガーミン)とFitbit(フィットビット)は、どちらもスマートウォッチのメーカーとして人気を集めています。
似た機能が備わっている上、iPhoneとAndroidスマホ両方で使えるため、どちらを選ぶべきか迷ってしまう方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、GarminとFitbitの製品を実際に使用して、それぞれの魅力について解説します。
GarminとFitbit、それぞれがおすすめの人についても紹介するので、スマートウォッチの購入を検討している方はぜひチェックしてみてください。
INDEX
まずは、GarminとFitbitそれぞれの基本情報を紹介します。

Garmin(ガーミン)は、アメリカで創業されたスマートウォッチやトラッカーを販売しているメーカーです。
1989年に設立され、はじめは航空業界や自動車業界向けのGPS機器の製造を行っており、そこから派生してGPSを搭載したアウトドア・フィットネス向け機器を展開しています。
Garminのスマートウォッチは多くの製品がラインナップされていて、通常のスマートウォッチだけでなく、ランニングやゴルフ、ダイビングなどに特化したウォッチも用意されています。
価格帯もさまざまなので、自分の用途や予算に合った製品を選べる点が魅力です。
レンタルプラットフォーム「SUUTA」では、Garminの各種スマートウォッチをレンタルできますよ。
SUUTA Garminスマートウォッチ一覧
以下記事では、Garmin製スマートウォッチのシリーズを比較しました。自分の用途に合う製品を探す際にぜひご覧ください。

Fitbit(フィットビット)は2007年に設立されたアメリカのフィットネス機器のメーカーです。
スマートトラッカー、ウォッチなどのウェアラブルタイプの健康管理機器を多く展開しています。
2021年には、Googleに買収されて子会社となり、現在ではGoogleストアでFitbit製品が販売されるようになりました。
また、Googleの子会社になったことで、GoogleマップやYouTubeミュージックなどのGoogleアプリがFitbit製品で快適に使える点が特徴です。
レンタルプラットフォーム「SUUTA」では、Fitbit Charge 6をレンタル可能です。
フィットビット/Fitbit Charge 6

今回は、「Garmin fēnix 7S Pro Sapphire Dual Power」と「Fitbit Charge 6」の2製品を実際に利用して比較検証をしました。
GarminとFitbitのスマートウォッチの主要なポイントを一覧で比較していきましょう。
| 製品 | Garmin | Fitbit |
| バッテリー持ち | ◎ | ⚪︎ |
| 決済機能 | ⚪︎ | ⚪︎ |
| 価格帯 | 3〜50万円前後 | 2〜3万円前後 |
| デザイン | 無骨でスポーティ | シンプルでスマート |
| フィットネス機能 | ◎ | ⚪︎ |
| 位置情報精度 | ◎ | ⚪︎ |
| 睡眠記録 | ◎ | △ |
| 装着感 | ⚪︎ | ◎ |
| Google系アプリとの相性 | △ | ◎ |
| 連携性 | iPhone・Android対応 | iPhone・Android対応 |
それぞれの項目についてどちらにどういった強みがあるのか、順番に解説します。

GarminとFitbitどちらのスマートウォッチも、バッテリー持ちが良く、毎日充電する必要はありません。
しかし、より長いバッテリー持ちを求める方にはGarminの方がおすすめです。
Fitbitの場合、現行モデルのバッテリー持ちは「最大6〜7日」とされている場合が多いです。
一方、Garminの製品にも1週間程度のバッテリー持ちの製品はありますが、多くの製品はそれより長く2〜3週間駆動するとされています。
さらには、ソーラー充電に対応して無制限のバッテリー持ちを実現している製品も。ただし無制限バッテリーは、十分な日照や、特定の省電力モードで使うなどの前提条件つきです。
実際に、30分ほどウォーキングをしてから睡眠を取った日のバッテリー消費を比較してみました。
朝起きた時点で、FitbitのCharge 6は15%ほどバッテリーが減っていたのに対し、Garminのfēnix 7S Pro Sapphire Dual Powerは5%ほどの消耗でした。
より長くバッテリーが持つスマートウォッチを求める方には、Garmin製品の方がおすすめです。

GarminとFitbitは、どちらも決済機能に対応したモデルがラインナップされています。(ただし、Fitbit Inspire 3など一部モデルは決済機能が非対応)。
利用するシステムは、FitbitがGoogleウォレットなのに対し、GarminはGarmin Payという違いがありますが、対応する決済方法にも少し違いがあります。
まず、Fitbitのスマートウォッチが対応する決済方法は下記の5つです。
Suicaと、4つの銀行のデビットカード、エポスカード発行のVisaクレジットカードという形です。

Garmin Payの設定画面
次に、Garminのスマートウォッチが対応する決済方法を見ていきましょう。
Fitbitが対応する決済方法から、エポスカードと住信SBIネット銀行のカードを除いた4つです。
どちらもSuicaには対応しているものの、クレジットカード・デビットカードの充実性は微妙という状態は共通しています。
ただ、対応する数をシンプルに比較すれば、Fitbitの方が若干優勢と言えるでしょう。

続いて、GarminとFitbitの価格を比較します。
どちらも複数の製品があるので、全体的な価格帯で比較することになりますが、より安く購入したい方にはFitbitの方がおすすめです。
Fitbitで現在購入できる製品の価格は2〜3万円前後が中心です。スマートウォッチ市場全体で見ても、比較的安価な価格帯となっています。
これは、より高い価格帯は親会社であるGoogleのPixel Watchシリーズが担っているため、Fitbitの価格帯を抑えることによる棲み分けの狙いがあると見られます。

一方のGarminは、かなり多くの数のスマートウォッチがあり、価格帯も広いです。
最安級の製品はおよそ2万円前後ですが、主力製品は5〜7万円前後、よりハイエンドの製品は10万円を超えます。また、20万円〜50万円前後の製品も多数あります。
Garminの主力製品が5〜7万円であることを考えれば、より安く手に入れやすいのはFitbitの方と言えるでしょう。

FitbitとGarminのスマートウォッチを比べると、デザインの方向性が異なることが分かります。
Fitbitの製品は、一般的なスマートウォッチのイメージに近い、バンドとディスプレイだけのようなシンプルなデザインが多いです。
スマートなデザインに見えるので、ビジネスシーンでも活用しやすいのではないでしょうか。

一方、Garminのスマートウォッチは、ボタンが多くアウトドアな雰囲気のゴツゴツしたデザインが多いです。
スポーツウォッチ的な見た目なので、スーツなどフォーマル寄りな服装には合いにくい可能性もあるため、注意が必要です。

Garminのアクティビティ記録
スマートウォッチの代表的な機能であるフィットネス・運動関連機能を比較すると、Garminの方が充実しています。
例えば、Garminは日々のトレーニングや運動のプランのほか、体の状態に合わせて休息を取るべき日を自動で提案してくれる機能に対応。ただ記録するだけではなく、専属のコーチとして活用できます。
また、Garminにはゴルフでグリーンまでの距離やおすすめクラブの提案などをしてくれる製品や、マラソンなどのレースを設定することでそれに合わせたメニューを考えてくれる製品などもあり、本格的にスポーツに取り組む方にもおすすめです。

Fitbitのアクティビティ記録
Fitbitも、ペース・消費カロリー・心拍数の推移など基本的なアクティビティの記録には対応していますが、Garminほど詳細にフィットネスをサポートする機能はありません。
運動における詳細な分析やサポートを求める方は、Garminをチェックしましょう。

実際にGarminとFitbitでアクティビティを記録して分かった違いとして、位置情報の精度が挙げられます。
Fitbitもある程度正確な位置情報を記録してくれますが、Garminの方が正確です。
Fitbit製品で記録した経路を確認すると、高層ビルの横を通ったときに経路がぐにゃぐにゃになってしまいました。
一方、Garminのスマートウォッチで記録した経路では、ビルの横でもそういった不具合はありませんでした。
位置情報関連のスペックを比較してみると、Fitbitのスマートウォッチは基本的にアメリカが開発したGPSとロシアが開発したGLONASSの2つに対応していることが分かります。

Garminで記録した経路
一方でGarminのスマートウォッチの場合、GPS・GLONASSのほかに日本が開発した準天頂衛星システムQZSS(みちびき)にも対応したモデルが多く存在します。
QZSS (みちびき)は、GPSなどと組み合わせて使うことで、高層ビルなどでも正確な位置情報を記録しやすくなります。
ビルの多い都市部でランニングを楽しむ方や、山中など過酷な状況でも正確な位置情報を得たい方などは、FitbitよりもGarminのスマートウォッチの方がおすすめです。

Fitbitの睡眠記録
運動などのトラッキングの次にスマートウォッチで重要な機能として、睡眠の記録が挙げられます。
睡眠トラッキング機能を比較しても、Garminの方が充実していると感じました。
Fitbitの睡眠トラッキングの結果では、睡眠時間と睡眠状態の推移、酸素変動量が確認できます。

Garminの睡眠記録
一方、Garminで記録した内容では、睡眠時間と睡眠状態の推移のほか、心拍数と呼吸数の推移もチェックできました。
Fitbitの記録項目はスマートウォッチの中でも数が少なく、あまり充実していないと言わざるを得ません。
ただし、有料サブスクプランの「Fitbit Premium(iOS版が月額650円、Android版は月額640円)」に加入すると、より詳細な記録項目をチェックできます。
より詳細な睡眠の記録を得たい場合は、Garminのスマートウォッチの方がおすすめです。

Fitbit製品の魅力として、軽快な装着感が挙げられます。
シンプルなデザインをしていて、実際の重量も40g以下とスマートウォッチの中でも軽いため、装着時の腕への圧迫感や負担感はかなり少ないです。

一方、Garminの製品はスポーツウォッチらしいゴツゴツしたデザインで、重量50gを超える製品も多いため、装着時に腕に負担を感じやすい場合があります。
装着感が軽い方が、睡眠や運動の邪魔になりにくいので、軽快な装着感を求める方はFitbitのスマートウォッチがおすすめです。

FitbitはGoogleの子会社なので、Google系アプリとの連携性も魅力です。
例えば、Fitbit Charge 6やFitbit Sense 2は、Googleマップのルート案内をウォッチの画面でチェック可能です。またスマホで再生しているYouTube Musicの楽曲を、Fitbit Charge 6本体で再生・停止することもできます。
Garminも一部の音楽アプリをダウンロードして使うことができますが、やはりシステム自体がGoogleアプリとしっかり連携しているFitbit製品の方がスムーズな利用が可能です。
Google系のアプリをスマートウォッチ上で快適に利用したい方は、Fitbit製品をチェックしてみてはいかがでしょうか。

最後に接続できるスマートフォンについてチェックしましょう。
FitbitとGarmin、どちらのスマートウォッチもiPhone、Androidスマホの両方で接続することが可能です。
FitbitはGoogle傘下なので、iPhoneとは接続できないと勘違いされがちですが、実際はiPhoneでも利用できる点は覚えておきましょう。
また、Fitbit・Garminのどちらのスマートウォッチも、接続先がiPhoneでもAndroidでも利用できる機能はほぼ同じです。
クイック返信機能などのごく一部の機能は、Androidのみで利用可能となっています。

Fitbitのスマートウォッチがおすすめな人は下記のような方です。
FitbitとGarminの製品を比べたときの大きな違いは、価格帯と装着感、そしてフィットネス機能の充実度の3つです。
Fitbitはより低価格ですが、フィットネス機能はGarminのほうが上でしょう。
逆に言えば、バイタルや睡眠の状態の記録だけで十分な方はGarminのようなフィットネス機能は不要なので、機能がシンプルなFitbitの方がおすすめです。
また、装着感も大きく異なるので、スマートな装着感で快適に使えるスマートトラッカーが欲しい方はFitbitをチェックしてみてはいかがでしょうか。
フィットビット/Fitbit Charge 6

一方、Garminのスマートウォッチの方がおすすめなのは、以下のような方です。
Fitbitと比較したときのGarminのスマートウォッチの特徴は、優れたバッテリー持ちと充実したフィットネス・スポーツ向け機能です。
Garminであれば、バッテリーが数週間持つモデルも多いです。中には日照条件や省電力モードなどの条件を揃えれば、数ヶ月レベルでバッテリーが持つモデルもあります。充電の手間を極力減らしたい方にはGarminがおすすめです。
また、Garminのスマートウォッチは、フィットネスやスポーツ、アウトドア向けの機能がかなり充実しています。
マラソンやゴルフ、ダイビングなどのスポーツに取り組んでいる方には、Garminのスマートウォッチが非常におすすめです。
GARMIN/ガーミン fēnix 7S Pro Sapphire Dual Power
SUUTA Garminスマートウォッチ一覧
以下記事では、Garmin製スマートウォッチのシリーズを比較しました。自分の用途に合う製品を探す際にぜひご覧ください。

スマートトラッカーやスマートウォッチを選ぶ際に、「実際の使い勝手を購入前にチェックしたい」と感じたことのある方は多いのではないでしょうか。
実際、健康状態やフィットネスのトラッキング項目や、自分のライフスタイルに合うのかどうかは実際に使ってみないと分からないことも多いです。
そんな方におすすめなのが、購入前のレンタルです。
レンタルプラットフォーム「SUUTA」では、本記事で紹介しているFitbitやGarminのスマートウォッチをレンタルできます。
数週間から数ヶ月など、幅広い期間レンタルが可能なので、購入前にじっくり試して使い心地を確認したい方にもおすすめです。
購入前にレンタルすることで、買い物の失敗を減らすことができるので、気になる方はぜひSUUTAをチェックしてみてください。
例えばFitbit Charge 6のレンタル料金は、2週間2,900円。1日あたり約207円でレンタルできます(※2025年12月時点の価格)。
SUUTA スマートウォッチ一覧
このほか、「Garmin vs Apple Watch」、「Garminのシリーズ比較」の記事もぜひご覧ください。

本記事では、FitbitとGarminのスマートウォッチを比較しました。
FitbitとGarminで大きな差があるのは、フィットネス系機能の充実性です。
記録できるアクティビティの数や、得られる情報量が全く違うので、本格的にスポーツやトレーニングに取り組みたい方にはGarminの方がおすすめです。
しかしながら、Fitbitも睡眠や日々の健康状態は十分記録できており、決済など基本的な機能性は備わっています。
そのため、Fitbitはどちらかと言えば、スマートウォッチ・トラッカーの入門モデルにあたるブランドと言えます。
一方、Garminは製品数がかなり多く、Fitbitと同じような入門モデルから、アスリートも使えるハイエンドモデルまで揃っています。
どれくらいスポーツに取り組むかなど、ご自身の用途に合わせてじっくり検討してみてはいかがでしょうか。
また、実際の使い勝手をチェックしたいという方は、購入前にレンタルしてお試しすることもおすすめです。
本記事を参考に、ぜひFitbitやGarminのスマートウォッチをチェックしてみてください。
SUUTA Garminスマートウォッチ一覧