Meta Questシリーズの廉価版として発売され、手軽に本格的なVR体験ができるMeta Quest 3S。
人気のMeta Quest 3と比べて30,000円ほど安く、ほとんど変わらないVR体験ができると話題です。
初めてVRゴーグルを使う人でも使いやすいと注目されていますが、本当かどうか気になっている人も多いはず。
実際にMeta Quest 3Sを使い、使用感やスペック、おすすめの楽しみ方などを徹底レビューしていきます!
INDEX
まずはMeta Quest 3Sのスペックを、上位モデルのMeta Quest 3と比較しながら紹介していきます。
Meta Quest 3S | Meta Quest 3 | |
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大きさ | 164(幅)×105(高さ)×197(奥行き) | 160(幅)×98(高さ)×184(奥行き) |
本体の重さ | 513g | 517.7g |
ゴーグルは片手で持って装着しやすいサイズ。接顔部のクッションがしっかり支えてくれる感覚もあり、幅や高さはちょうどよかったです。
ただし奥行きがかなりあり、ゴーグルが顔から10cm程度出っ張った状態になるので、慣れるまで感覚がつかめず、動きづらさは感じました。
距離感がわからず周囲にぶつかってしまったり、装着したまま飲み物を飲もうとするとコップがゴーグルに当たって飲みづらかったりします。
重さはMeta Questシリーズで最軽量の513g。最軽量とはいえ頭に付けるものとしては重たく感じ、長時間使うと首や肩だけでなく腰にも負担を感じました。
コントローラーはMeta Quest 3と同じものが付いています。手になじむ形で軽く、ボタンも押しやすかったです。
同梱物として、コントローラー2個と、充電ケーブル、コンセント、メガネスペーサー、コントローラー用の電池2個が付いています。
Meta Quest 3S | Meta Quest 3 | |
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プロセッサ | プロセッサSnapdragon XR2 Gen 2 | プロセッサSnapdragon XR2 Gen 2 |
メモリ | 8GB | 8GB |
データ容量 | 128GB・256GB | 512GB |
充電容量・平均稼働時間 | 4,324mAh・2.5時間 | 5,060mAh・2.2時間 |
Meta Quest 3Sのデータ容量には、128GBと256GBの2種類があります。
Meta Questのソフト容量は多くても1本10GBほど。クラウド上にデータのバックアップを取ることもできるので、128GBあればソフトを入れ替えながら十分楽しめます。
プロセッサはMeta Quest 3と同じSnapdragon XR2 Gen 2を搭載。
処理の速さを左右するメモリも8GBあり、Meta Quest 3と同じです。
画面がたまにカクつくときはありますが、処理はスムーズで、筆者が使ったなかでは処理落ちしたりフリーズしたりすることはありませんでした。
価格を抑えても同じレベルの処理性能を搭載しているのは、Meta Quest 3Sの魅力の1つです。
Meta Quest 3S | Meta Quest 3 | |
解像度 | 1832 × 1920px | 2064 × 2208px |
視野角 | 水平96°/垂直90° | 水平106°/垂直96° |
リフレッシュレート | 90Hz・120Hz | 90Hz・120Hz |
レンズ | フレネルレンズ | パンケーキレンズ |
ディスプレイ性能は、Meta Quest 3と比べて劣っている部分もありますが、実際に使用した感覚としてはそこまで変わりません。
視野角とは、VRディスプレイが映像を投影できる範囲のこと。頭を動かさずに目だけを思い切り横に向けると映像が途切れるのが見えますが、実際に使っていてそこまで大きく目を横に動かすことはないので、ほとんど気になりませんでした。
解像度に関しては、ゲームをしたり動画を見たりして楽しむには十分。
しかしMeta Quest 3Sとパソコンをつなぎ、VR空間にモニターを表示させてパソコン作業をするときには、細かい文字がにじんで見づらいと感じました。
「フレネルレンズ」という安価なレンズを使用しているため、レンズ表面の凹凸が反射して画面上にノイズとして映り込むのも気になります。
下の画像は「Immersed」という無料アプリを使ってマルチモニターで作業しているところ。上にGoogleスプレッドシート、下にGoogleドキュメントを開き、左側ではYouTube動画を流しています。
モニターを増やして作業効率を上げ、周囲の情報をシャットアウトして集中できることを期待していましたが、パソコンであれば問題なく見える文字の大きさでもMeta Quest 3Sでは見づらく、快適な作業環境とはいきませんでした。
文字の見やすさは、アプリ側の性能や画面設計などに左右される部分でもあるので、機器自体の性能はそのままでも、アプリのアップデートで今より使いやすさが改善する可能性はあります。
Meta Quest 3Sのディスプレイ性能はMeta Quest 3と比べて劣る部分もありますが、細かい文字を読む必要性や、画面のきれいさにこだわりがなければMeta Quest 3Sで十分です。
Meta Quest 3S | Meta Quest 3 | |
画像 | ||
販売価格 | 48,400円(128GB)/64,900円(256GB) | 81,400円 |
レンタル価格目安(7日間あたり) | 5,000~7,000円前後 | 4,000~8,000円前後 |
Meta Quest 3Sの販売価格は、データ容量によって2種類あります。
パソコンやゲーム機といった他の機器を使わず、これ1台で使える「スタンドアロン型」のVR機器としてはお手頃な価格です。
しかし、一番安いものでも5万円弱。VRゴーグルは実際に自分で体験してみないとわからない部分も多いので、使ったことがない人がいきなり購入するにはハードルが高いかもしれません。
レンタルであれば1週間数千円程度で使えるので、自分に合っているかどうか確かめてから購入することで、無駄な出費を抑えられます。
VRゴーグルが気になっているなら、レンタルしてじっくり試してから購入するのがおすすめです!
Meta Quest 3Sは他のVR機器と比べてスペックが劣る部分はありますが、価格と性能のバランスや使いやすさから、初めてのVRゴーグルとしておすすめです。
Meta Quest 3Sを実際に使ってみてよかった点を4つご紹介します。
価格を抑えながらも、VRへの没入感を味わうのに必要なディスプレイ性能をしっかり備えているのがMeta Quest 3Sのおすすめポイント。
画質や発色のきれいさ、動きのなめらかさなど、VRの世界が本当に目の前にあるような感覚を味わうのに十分なスペックを搭載しています。
数値としては他のVRゴーグルに劣る部分もあり、レンズ性能や細かい文字の見え方など、気になる点がないとは言い切れませんが、VRゴーグルならではの体験をするには十分なレベルです。
Meta Quest 3Sのメモリ性能は、上位モデルのMeta Quest 3と同じスペックを搭載しています。
画面がたまにカクつくことはありましたが、使っていてストレスを感じるような処理落ちや動作の重さはほとんどありませんでした。
上位モデルと同レベルの処理能力を搭載しながら価格が抑えられているところも、Meta Quest 3Sを選びたくなるポイントです。
Meta Quest 3Sに限らず、直感的な操作で簡単に使えるのがMeta Questシリーズの特長です。
コントローラーでの操作と、コントローラーを持たずに手の動きで操作する方法があり、操作の切り替えもコントローラーを持ったり置いたりするだけで簡単。
基本的にはコントローラーで操作することが多いですが、手で操作するソフトもあり、VRの楽しみ方の幅が広がります。
コントローラーのポインター性能も良く、操作に対する反応の遅れもほとんど感じなかったので、ストレスなく操作できました。
Meta Quest 3Sは、画質に関して若干気になる点はありますが、強いこだわりがなければ問題なく使え、十分にVR体験を楽しめます。
パソコンなどがなくてもこれ1台で使える「スタンドアロン型」のVRゴーグルで、ここまで価格を抑えた機種は多くありません。
手足の動きをセンサーで感知する「トラッキング」や、周囲の実際の景色を投影する「パススルー」など、VR体験の幅を広げる機能も多彩。
Meta Questは対応アプリが充実しており、さまざまな使い方ができるのも強みです。
旅行1回分の金額で本格的なVR体験が自宅で楽しめると考えると、Meta Quest 3Sがコスパに優れていると言われるのも納得です。
従来のVR機器と比べ、価格や性能の面でかなり進歩したとはいえ、まだまだ使いづらい点もあるMeta Quest 3S。
思ったように楽しめなくて後悔することがないよう、買う前に知っておきたいデメリットもお伝えします。
Meta Quest 3SはMeta Questシリーズのなかでは軽いモデルですが、まだまだ頭に装着するものとしては重く、使用時の頭や首への負担は少なくありません。
筆者は使い始めた初日、初期設定のために30分程度使っただけでしたが、数時間後に頭痛を感じました。
慣れていないうちは特に疲れを感じやすく、VR酔いの心配もあるので、初めのうちは無理をせず様子を見ながら使うのがおすすめです。
ヘッドストラップはゴムバンドで、ゴーグル上部のマジックテープで頭に合わせて長さを変えることもできます。
ゴムの締め付けもきつくなく、フィット感がありますが、ゴーグルが当たる頬やおでこには圧迫感がありました。
フィットネスやスポーツ系のゲームなど、体を動かす使い方をするとズレてくるのも気になります。
Meta Questの初期設定には、スマートフォンアプリのインストールやアカウント開設、スマートフォンとの連携などが必要で、トータル30分ほどかかりました。
起動したところから画面に出てくるとおりに操作するだけで完了するので、操作自体は難しくはありません。
しかし、使い方に慣れていないと予想以上に時間がかかることも。使い始めは時間に余裕を持っておきましょう。
目当てのソフトがなかなかプレイできなくてストレスを感じるかもしれませんが、セットアップの段階からすでにVRの世界を感じられるので、これも1つのVR体験だと思えば楽しめます。
パススルーとは、VRゴーグルをかけたまま周囲の状況を見ることができる機能。
センサーで撮影した映像をリアルタイムでディスプレイに投影させることで、VRゴーグルを外すことなく周囲の状況を確認できたり、現実世界と仮想世界を融合させたりすることができます。
しかしパススルーの画質が粗く、周囲の様子を把握するのには問題ないものの、スマートフォンやパソコンなどの細かい文字が見えづらいです。
セットアップやアプリケーションの設定などでスマートフォンの操作が必要になることも多いので、いちいちゴーグルを外さなければならないのは不便に感じました。
Meta Quest 3Sのバッテリーの持ち時間は2時間半程度。
コンセントをつなぎ、充電しながら使うこともできますが、充電される電力より消費電力のほうが多いため、結局3時間ほどで電池切れになりました。
ただ、実際に使ってみて、休憩なしで数時間使い続けるのは体力的になかなかきついと感じたため、2時間持てば十分と考えることもできます。
映画などを見る場合、作品の尺によってはちょうどクライマックスの頃に充電切れになるので、物足りないと感じるかもしれません。
価格の安さと性能のバランスから、初心者におすすめと評判のMeta Quest 3S。
ディスプレイ性能や操作性、処理能力など、人気機種のMeta Quest 3とほぼ変わらないスペックを搭載しており、本格的なVR体験ができます。
この記事を読んでいる方のなかには、最初のVR機器としてMeta Quest 3Sを選ぼうとしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
トラッキングやパススルーなど多彩な機能も付いて5万円という価格は、現状としては確かにお手頃です。
最近は対応ソフトも増えて楽しみ方の幅が広がり、Meta Questだからこそ味わえる体験がたくさんあります。
しかし、VRを使ったことがない人がいきなり購入するのにはハードルが高い部分もあり、なかなか期待した楽しみ方ができずがっかりする可能性も高いです。
筆者自身、重さや装着感、VR酔いなど、VR機器特有の使いづらさを感じ、生活リズムとの相性や身体への負担を考えると、買ってもあまり楽しめないと感じたのが正直なところ。
体調やライフスタイルとの相性、使いたい楽しみ方で本当に使えるのかなど、レンタルで使って確かめてから購入することをおすすめします。
Meta Quest 3から価格を大幅に抑え、従来よりも間口が広がったとはいえ、まだまだ使いづらい部分も多いMeta Quest 3S。
筆者自身、日常的に使うのにはハードルもあり、せっかく購入しても楽しみ尽くせないのではと感じました。
多くのメーカーから次々と新しいVR機器が発売されているので、性能やコスパがさらによくなり、より使いやすい機器が発売されたら購入したい、というのが個人的な結論です。
しかし、今話題の最新機器を使ってみたい、早くVRを体験してみたい、という気持ちを持っているのは私だけではないのではないでしょうか?
Meta Quest 3Sを使ってみたいなら、レンタルするのがおすすめです!
気になる機種をレンタルして使ってみて、本当に気に入ったら購入すれば、納得して購入を判断できます。
また、購入はせず、新しい機器が発売されるたびにレンタルして使えば、コストを抑えて最新機器にキャッチアップすることも可能。
この記事の最後に、Meta Questをレンタルして存分に楽しむ方法をご紹介していきます。
参考にしながら、Meta Quest 3SをSUUTAでレンタルして楽しんでみてください!
レンタル品にインストールしたソフトや、プレイデータが消えてしまうことを心配している方もいるのではないでしょうか。
Meta QuestのソフトはMeta Questのスマートフォンアプリ「Meta Horizon」のアカウント情報と紐づいており、ソフトによってはクラウドバックアップを使ってプレイデータの引継ぎができるものもあります。
返却前にバックアップを取っておき、新しく購入したMeta Questでアカウントを連携させれば、レンタル品でプレイした続きからそのままプレイすることが可能です。
インストールしたソフトがバックアップに対応しているかどうかは、Metaのアカウント情報の「クラウドバックアップ」ページから確認することができます。
「Meta Quest+」は、Meta Questのゲームソフトのサブスクリプションサービスです。
会費は月額1,200円、もしくは年額9,000円で、Metaが選んだタイトルを毎月2つ入手できる他、無料のゲームカタログもあります。
無料体験などのキャンペーンをおこなっていることもあるので、レンタル期間に合わせて申し込めば、お得に楽しみ方の幅を広げられます。
2024年11月の月間カタログになっていた「Spacefolk City」は、流れてくる小惑星をつかまえて資材を集め、宇宙空間に都市を建設するゲーム。
立体的な空間を使った自由な都市設計や、直接手で操作しているような感覚はVRならでは。
資材を集めるために小惑星をつかんで引き延ばす操作が、地味な動きながら快感で、時間を忘れて夢中になってしまいました。
都市の住人が目の前でちょこちょこ動き回っているのを見ているだけでも癒されます。
これだけのクオリティのソフトが月1,200円で2本以上遊べれば十分お得感があり、飽きずにMeta Questを楽しめます。
あらかじめ決められたゲームカタログから選ぶことで、自分では選ばないようなソフトとの出会いも広がるのも楽しいです。
また、Meta Questのソフトには無料で遊べるソフトのほか、有料ソフトの無料体験版も多いので、ソフトを購入せずに楽しむことも可能です。
「はじめてのQuest」はMetaが出している無料ゲーム。
VRの楽しみ方を体感できるチュートリアルのような内容になっていて、Meta Questを初めて使う人がVRの感覚や楽しさを体験するのにぴったりです。
ゲーム本編はもちろん、ゲームの選択方法や操作説明にも遊び心がつまっており、チュートリアルというにはもったいないくらいの遊びごたえがあります。
VR体験は他では味わえないものだからこそ、魅力もデメリットも実際に使ってわかることがたくさんあります。
VR酔いや装着感など、個人差が大きい部分もあるので、実際に自分で体験してみることが重要です。
初めての方でも安心してレンタルできるよう、SUUTAのYouTubeチャンネルでは、Meta Quest 3Sの使い方や返却方法について動画で詳しく紹介しています。
充実のVR体験が気軽に楽しめると注目されているMeta Quest 3Sを、SUUTAでレンタルしてぜひ体験してみてください!