音楽は、私たちの気持ちをそっとなぐさめてくれたり、元気をくれたりしますよね。そんな音楽をもっと深く、もっと心地よく楽しみたいという方も多いでしょう。
フランス発のオーディオブランド「Devialet(デビアレ)」が手がけた「Gemini」は、そんな願いに寄り添ってくれる完全ワイヤレスイヤホンです。
本記事では、音質や装着感、ノイズキャンセリングなど、実際にGeminiを日常の中で使ってみた感想をもとにレビューをお伝えしていきます。
INDEX
Devialet Gemini II(デビアレ ジェミニ II)は、フランスの高級オーディオメーカーDevialetが手掛けた完全ワイヤレスイヤホンです。
Devialetは高品質な音響機器で知られており、Gemini IIにはそのノウハウが凝縮されています。
音質、デザイン、ノイズキャンセリング、そして快適な装着感を兼ね備えた、音楽を深く楽しむためのイヤホンです。
ドライバーサイズ | 10mmダイナミックドライバー |
ノイズキャンセリング | Devialet Adaptive Noise Reductionを採用 |
イヤホン構造 | ハイブリッドデュアルマイク構造によるデジタルフィルター |
バッテリー駆動時間 | イヤホン:約5時間 充電ケース:イヤホンを3.5回分充電可能 |
充電端末 | USB Type-C、ワイヤレス充電対応 |
専用アプリ | 「Devialet Gemini」アプリで音質調整や操作カスタマイズが可能 |
対応機能 | 外音取り込み、スマートポーズ、マルチポイント接続 |
重さ | イヤホン本体 約6g、充電ケース 約49g |
Gemini IIには、独自の10mmダイナミックドライバーと、Devialetが誇る音響技術が搭載されています。
特に注目すべきは、Gemini Ⅱのために開発されたノイズキャンセリング機能の「Devialet Adaptive Noise Reduction」です。
周囲の音に応じてリアルタイムで調整されるノイズキャンセリングは、外部音の遮断だけでなく、音楽の細かなニュアンスも鮮明に再現します。
音質に関しては、低音が力強く、高音はシャープで透明感のある音作りが特徴です。音場の広がりも広く、立体感のあるサウンドを体験できます。
イヤホンは、耳にフィットしやすい設計がなされており、長時間の使用でも快適です。
付属のイヤーチップは4サイズあり、自分の耳にぴったりと合うものを選ぶことで、密閉感が得られ、音楽に集中することができます。
軽量でデザインもシンプルなので、日常的な使用にも適しています。
充電ケースは、最大イヤホンを3.5回分の充電が可能です。
イヤホン単体で最大5時間の使用が可能で、通勤や通学の間にも問題なく使用できます。
また、充電ケースにはUSB Type-Cポートが搭載されており、ワイヤレス充電にも対応しています。
Gemini IIのケースを初めて手にしたとき、その質感に驚きました。
鏡面仕上げの艶やかさは、まるで小さなジュエリーケースのようで、ポケットに忍ばせるにはもったいないほどです。
触れたときに感じるなめらかさと重厚感から高級で上品な印象を受けました。
ケースはパカッと開く開閉式で、片手でもスムーズに開けやすい作りです。
マグネット式のロックがしっかりしているため、不意に開いてしまう心配もなく、カバンの中でも安心して持ち運べます。
開閉時のカチッという音や感触も上質で、使うたびにちょっとした満足感が味わえます。
イヤホン本体を耳に装着してまず感じたのは、「軽いけど安定している」ということです。
形状はやや丸みのある楕円で、耳にそっと沿うような設計です。
通勤やちょっとした買い物、屋外での散歩時にも試してみましたが、ずれることもなく快適に装着できました。
ただ、私の耳では付属のイヤーピース(Mサイズ)が奥まで入らなかったため、小さいイヤーピースに変更したところ、装着感が一気に向上しました。
音の密閉感もグッと上がり、遮音性が体感で2割ほど増した印象です。
小さな調整が音にも快適さにも大きく影響するのだと実感しました。
長時間の使用でも耳への負担が少なく、仕事中のBGM用として数時間連続で使っても違和感はありません。
耳の中で圧を感じにくい設計になっているのもポイントだと感じます。
音を再生した瞬間、第一に感じたのはその「解像度の高さ」です。
繊細なアコースティックギターの弦の振動や、ボーカルのブレス(息づかい)までがクリアに聞き取れます。
低音はしっかりと沈み込みながらも主張しすぎず、全体のバランスを崩さないようにコントロールされている印象です。
特に弦楽器やピアノの音が美しく響く印象で、クラシックやジャズを好む方にはぴったりです。
EDMのようなパンチの効いたジャンルでも迫力はありますが、Gemini IIは音の奥行きや余韻の美しさにあると感じました。
また、音場(サウンドステージ)も広く、左右だけでなく奥行きも感じられる立体感です。
まるで音の中に包まれているような感覚になる瞬間があります。
深夜に照明を落として、静かな部屋でじっくり聴くと、その没入感はイヤホンで聞いているのを忘れてしまうくらいの没入感になります。
気になる方はぜひGeminiⅡをレンタルして一度試してみてください!
通勤電車で試したノイズキャンセリングは、かなりの効果を感じました。
アナウンスや話し声はうっすらと残るものの、走行音や環境ノイズは驚くほど低減します。
音楽に集中したい時や、周囲の音が気になるカフェなどでもしっかりと自分の世界に浸ることができます。
特筆すべきはノイズキャンセルの自然さです。
ノイズキャンセリングの性能が低いと耳にモヤのような圧力を感じることがあります。
一方Gemini Ⅱは、静かではあるけれど、周りの音に合わせて音楽を楽しめる感覚で、他社のワイヤレスイヤホンとは一味違う印象です。
一方、外音取り込みモードに切り替えると、周囲の音が自然に聞こえるようになり、コンビニのレジや職場のちょっとした会話にもスムーズに対応できました。
ただし、イヤホンを付けたままでの会話には少しこもった感じが残るため、外音取り込みモードは補助的に使う意識が良さそうです。
操作はすべてタッチセンサーで行います。
タップで再生・一時停止、スワイプで音量調整など、慣れればかなり快適です。
センサーの反応も適度で、「効きすぎて誤作動が起きる」といったストレスは感じませんでした。
さらに専用アプリでは、自分好みに音をチューニングすることができます。
イコライザーのプリセットに加えて、ノイズキャンセルの強さやマルチポイントのオンオフ、操作設定のカスタムまで可能です。
ガジェット好きな方には、かなり楽しく使い込める仕様です。
Gemini IIを使ってまず感動したのは、その音の表現力です。
細かいニュアンスまで拾い上げる繊細な音作りは、静かな曲では吐息や指先の動きまで感じられるほどでした。
低音は深く沈み、高音はのびやかに響き、どのジャンルの音楽も気持ちよく鳴ってくれます。
とくに音の広がりが印象的で、イヤホンの中にいるというよりも、小さなコンサートホールに包まれているような立体感があります。
音楽が好きな方には、それだけで「これは違う」と感じられると思います。
Gemini IIのデザイン性の高さも、日々使う中で満足感を大きくしてくれる要素です。
艶やかなケースは見た目にも美しく、イヤホン本体も曲線を活かしたシンプルで洗練されたフォルム。
耳に装着していても違和感がなく、自然に馴染みます。
また、開閉式のケースはマグネットでしっかり閉まり、ワイヤレス充電にも対応します。
見た目の高級感と使いやすさがしっかり両立されていて、「毎日手に取るものだからこそ、少し良いものを使いたい」という気持ちにぴったり寄り添ってくれますよ。
ノイズキャンセリング機能は強すぎず、でもしっかり静かです。
電車やカフェなど、周囲の音が気になる場所でも、耳が変に詰まる感じがなく、自然に静けさをつくってくれます。
環境音に合わせて自動で調整してくれるので、使う人が何か特別な操作をしなくても快適に過ごせるのがうれしいところです。
スマホとPCを同時に接続できるマルチポイント機能は、仕事や学習のシーンでも活躍します。
たとえば、PCで動画を見ているときにスマホに着信があっても、自動で切り替わってそのまま通話可能です。
ちょっとしたことですが、日々の使い勝手をグッと快適にしてくれます。
「音にこだわりたい」「自分好みに調整したい」という方にとっては、専用アプリの存在が心強い味方になります。
ノイズキャンセリングの強度調整やイコライザーのプリセット変更、タッチ操作の割り当てまで自由にカスタマイズできます。
とことん自分仕様にできるのが、このイヤホンの楽しさのひとつですよ。
Gemini IIのケースは美しい鏡面仕上げで、高級感は申し分ありません。
ただ、実際に使っていると、指紋が付きやすく、光の加減で小さな傷が目立つことがあります。
特にブラック系のカラーは、使うほどにツヤが曇って見えることもありました。
もちろん、丁寧に拭けばすぐにきれいになりますし、ポーチに入れて持ち運べば傷は防げます。
しかし、見た目の美しさを重視される方にとっては、少し気になるポイントかもしれません。
イヤホン本体は軽量でフィット感も悪くありませんが、耳の形やイヤーピースの相性によっては、浅く感じる方もいるようです。
実際、私自身も最初はイヤーピースのサイズが合わず、浮いた感覚がありましたが、サイズ違いのイヤーピースに交換してちょうどよくなりました。
耳の形は人それぞれなので、こればかりは実際に試してみるのが一番。購入前に試着していただきたいところです。
また、歩きながらや家事をしながらなど、動きのある状態での装着感や、長時間使ったときの疲労感など、店頭で数分試すだけでは分からない部分も多いでしょう。
イヤホンの装着感が気になる方は、レンタルして普段の生活の中で試してみてはいかがでしょうか。
基本的な操作はタッチで直感的に行えますが、操作の反応が繊細で、イヤホンの角度を変えたりする際当たってしまい最初はやや戸惑うこともあります。
誤作動を起こさない方法として、イヤホンの縁を持って調整すると誤作動しにくいです。
特に、タップと長押しの切り替えのタイミングや誤操作が起きやすい場面では「もう少しわかりやすいと嬉しいな」と思うことがありました。
アプリで操作割り当てを変えたり、使用中に慣れていくことでかなり快適になりますが、最初はちょっと練習が必要かもしれません。
外音取り込みモードは、周囲の音を聞きたいときに便利ですが、少しこもったような聞こえ方に感じる場面がありました。
人の声はそれなりにクリアに聞こえますが、完全に自然な聞こえ方とは言えない印象です。
あくまで補助的な機能として使う分には問題ありませんが、会話中心で使いたい方や外音と音楽を同時に楽しみたい方には物足りなさを感じるかもしれません。
Gemini IIは販売価格が¥64,800と、ユーザーが多いAppleのAirPods Pro2の¥39,800と比べてもやや高めに設定されています。
高音質や美しいデザイン、独自のノイズキャンセル技術などを踏まえれば納得の値段ですが、初めてのワイヤレスイヤホンとしてはややハードルが高い印象です。
しかし、音へのこだわりや、長く愛用したいという思いがある方にとっては、その価値は十分に感じられるはずです。
価格がネックで迷っているという方は、買わずに短期間から試せるレンタルがおすすめです。
1か月のレンタルであれば、購入する10分の1以下の価格で実際に手に取って使うことができ、購入前のお試しにぴったり。
低価格で使える分、他のイヤホンとの比較もしやすいので、イヤホンにこだわりたい方もぜひチェックしてみてください。
Devialet Gemini IIは、音楽と過ごす時間を静かに、でも確実に豊かにしてくれるイヤホンです。
デザインも美しく、手に取るたびにちょっと嬉しくなるような所有感があり、使うほどに愛着が湧いてきます。
価格は少し高めですが、値段に見合うだけの性能があると思います。
高性能なワイヤレスイヤホンを探している方は、ぜひ1度手に取ってみてください。