ARグラスの人気ブランド「XREAL(エックスリアル)」にはさまざまなモデルが登場していて、一体どの製品を選べばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
製品ごとに見え方や機能に違いがあるのはもちろん、使い勝手も大幅に異なります。そのため、自分に適したXREAL製品を選ぶことが重要です。
本記事では、Air 2・One・One ProなどのXREAL製品の使用経験がある筆者が、各製品の違いについて詳しく紹介していきます。
どの製品がおすすめなのかをわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
INDEX

XREAL(エックスリアル)とは、XREAL社から発売されているARグラス製品の総称です。
接続した機器の映像をレンズに映し出すことで、目の前に大きな画面を表示し、没入感のある映像鑑賞ができます。

パソコンに接続し、仮想のデュアルディスプレイ環境を構築する、なんて使い方も可能です。
XREAL本体と、スマホやPCをケーブルで接続することで利用が可能。
バッテリーは搭載されておらず、接続した機器からの電源供給により利用します。
XREAL製品は現在、「XREAL Airシリーズ」や「XREAL Oneシリーズ」などさまざまなシリーズが展開されていて、それぞれ価格や機能が異なります。

XREAL製品にはさまざまなラインナップがあり、機能や性能が異なりますが、いくつか共通点もあります。
ここでは、Air2シリーズ・Oneシリーズに絞って共通点を紹介しています。それより旧作の製品、販売終了した製品に関しては言及しておりません。
▼各種製品の共通点

XREAL本体とデバイスをケーブルで直接つなぎ、グラスに内蔵した小型ディスプレイで映像を楽しめる点はすべてのXREAL製品で共通しています。
一方、サングラスとしての機能性を高める「調光機能」の有無や、解像度や輝度などの細かいスペックなどは各製品によって異なるので注意しましょう。
以下の比較表では、主要なXREALシリーズ5製品のスペックを一覧で確認できます。
| 製品名 | XREAL One | XREAL One Pro | XREAL Air 2 | XREAL Air 2 Pro | XREAL Air 2 Ultra |
| 画像 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| 発売日 | 2025年1月17日 | 2025年7月24日 | 2023年10月16日 | 2024年11月17日 | 2024年3月31日 |
| 視野角 | 50度 | 57度 | 46度 | 46度 | 52度 |
| ディスプレイ | 0.68インチ | 0.55インチ | 0.55インチ | 0.55インチ | 0.68インチ |
| リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz | 120Hz | 120Hz | 120Hz |
| チップ | X1 | X1 | 非搭載 | 非搭載 | 非搭載 |
| サウンド | BOSE | BOSE | 第二世代サウンドシステム | 第二世代サウンドシステム | 第二世代サウンドシステム |
| 光学設計 | Birdbath | X Prism | 光学エンジン 2.0 | 光学エンジン 2.0 | 光学エンジン 3.0 |
| 調光機能 | あり | あり | なし | あり | あり |
| 最高輝度 | 600ニット | 700ニット | 500ニット | 500ニット | 500ニット |
| 重量 | 82g | 87g | 72g | 75g | 83g |
| 価格 | 69,980円 | 84,980円 | 30,980円 | 53,980円 | 99,800円 |
| 詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
ここからは、以下5製品の違いについて解説します。
▼XREAL5製品

| 製品名 | XREAL One |
| 発売日 | 2025年1月17日 |
| 視野角 | 50度 |
| ディスプレイ | 0.68インチ |
| リフレッシュレート | 120Hz |
| チップ | X1 |
| サウンド | BOSE |
| 光学設計 | Birdbath |
| 調光機能 | あり |
| 最高輝度 | 600ニット |
| 重量 | 82g |
| 価格 | 69,980円 |
| 詳細 | 詳細を見る |
▼特徴
▼こんな人におすすめ
XREAL OneはXREALシリーズで初めてチップを搭載した製品です。
これまでXREALではチップを内蔵していなかったので、見え方などの細かい設定を行うには、接続したパソコンやスマホでアプリやソフトをインストールしつつ設定する必要がありました。
しかも接続するデバイスによっては利用できない機能や設定もありました。しかし、XREAL Oneではチップが内蔵されているおかげでグラス本体で設定が完結し、さまざまなデバイスで不自由なく利用ができるように。

これまでのXREALと比べると使い勝手が抜群に改善されているため、基本的にはXREALのARグラスがほしくなったら本製品を選んでおけば間違いないでしょう。
次に紹介するXREAL One Proよりも価格が抑えられていることもあり、最もおすすめしやすい今定番のXREAL製品がXREAL Oneです。
エックスリアル/XREAL One

| 製品名 | XREAL One Pro |
| 発売日 | 2025年7月24日 |
| 視野角 | 57度 |
| ディスプレイ | 0.55インチ |
| リフレッシュレート | 120Hz |
| チップ | X1 |
| サウンド | BOSE |
| 光学設計 | X Prism |
| 調光機能 | あり |
| 最高輝度 | 700ニット |
| 重量 | 87g |
| 価格 | 84,980円 |
| 詳細 | 詳細を見る |
▼特徴
▼こんな人におすすめ
XREAL One Proは、XREAL Oneをさらにパワーアップさせた上位モデルです。
XREAL One Proの最大の特徴は、新たな光学設計を採用している点。
これにより、レンズの周囲の物や光の反射や映り込みが軽減され、没入感のある最高の映像体験が得られるようになりました。
視野角もシリーズ最大となっているので、これまでのXREALで最も大きな画面を楽しめます。
もちろんXREAL One同様にチップを搭載しているため、見え方の調整や設定もグラス本体で行えます。

左:XREAL One / 右:XREAL One Pro
また、XREAL Oneよりも本体がスリムになったのも特徴です。
価格はやや高額ではありますが、とくに反射や映り込みのせいで没入感が損なわれることが嫌な方は、OneではなくOne Proがおすすめです。
エックスリアル/XREAL One Pro

| 製品名 | XREAL Air 2 |
| 発売日 | 2023年10月16日 |
| 視野角 | 46度 |
| ディスプレイ | 0.55インチ |
| リフレッシュレート | 120Hz |
| チップ | 非搭載 |
| サウンド | 第二世代サウンドシステム |
| 光学設計 | 光学エンジン 2.0 |
| 調光機能 | なし |
| 最高輝度 | 500ニット |
| 重量 | 72g |
| 価格 | 30,980円 |
| 詳細 | 詳細を見る |
▼特徴
▼こんな人におすすめ
XREAL Air 2はシリーズの中で最もお手頃な価格のARグラスです。
最も低価格ということで、調光機能が備わっていなかったり、視野角が46°とOneシリーズと比べると控えめな点はあります。ただ、ARグラスを通して映像を楽しむための機能は一通りそろっています。

チップが内蔵されていないため、接続機器との相性を購入前にしっかり確認することが重要です。
場合によっては接続機器ですべての設定が行えない可能性もあるので、良く調べてから購入するようにしましょう。
エックスリアル/XREAL Air 2

| 製品名 | XREAL Air 2 Pro |
| 発売日 | 2024年11月17日 |
| 視野角 | 46度 |
| ディスプレイ | 0.55インチ |
| リフレッシュレート | 120Hz |
| チップ | 非搭載 |
| サウンド | 第二世代サウンドシステム |
| 光学設計 | 光学エンジン 2.0 |
| 調光機能 | あり |
| 最高輝度 | 500ニット |
| 重量 | 75g |
| 価格 | 53,980円 |
| 詳細 | 詳細を見る |
▼特徴
▼こんな人におすすめ
Air 2 Proは、Air 2に調光機能が追加されたモデルです。
調光機能とは、いわゆるサングラス機能のこと。映像の周辺を暗くすることでレンズ越しの外の風景を遮断し、映像に集中しやすくなります。

XREAL Air 2 Proの調光機能
調光機能がないと、レンズ越しの外の風景と映像が混ざってごちゃごちゃしやすいです。
価格的にはAir 2とOneの中間に位置する商品なので、どの製品が自分にぴったりなのかしっかり見極めつつ選ぶようにしましょう。
エックスリアル/XREAL Air 2 Pro

| 製品名 | XREAL Air 2 Ultra |
| 発売日 | 2024年3月31日 |
| 視野角 | 52度 |
| ディスプレイ | 0.68インチ |
| リフレッシュレート | 120Hz |
| チップ | 非搭載 |
| サウンド | 第二世代サウンドシステム |
| 光学設計 | 光学エンジン 3.0 |
| 調光機能 | あり |
| 最高輝度 | 500ニット |
| 重量 | 83g |
| 価格 | 99,800円 |
| 詳細 | 詳細を見る |
▼特徴
▼こんな人におすすめ
XREAL Air 2 Ultraは、ARグラスでソフトやアプリを開発するような開発者向けに発売されたモデルです。
XREALから提供されているSDKを用い、Unityなどのゲーム開発エンジンを利用してアプリの開発が行えます。
またアプリ開発向けの6DoF(6軸の位置・姿勢トラッキング)にも対応しています。
一般的なARグラスとしての利用はもちろん行えるのですが、価格を考慮するとOneやOne Proの購入がおすすめです。
XREALシリーズ共有の注意点として、以下3つが挙げられます。購入前にチェックしておきましょう。
▼XREALシリーズを買う前に知っておきたい注意点

XREALはスマホに接続して利用することも可能ですが、USB-C DP Altモードに対応していないスマホだと利用できません。
USB-C DP Altモード対応スマホとは、簡単に言うとUSB-Cケーブルを使用した映像出力(Display Port出力)に対応しているスマホのこと。これに対応していないとXREALへの映像出力ができないんですね。
最近では対応しているスマホも増えてきましたが、古いスマホだと対応していないことも珍しくありません。
3年ほど前に購入した筆者のGoogle Pixel 7aも対応していないので、比較的身近で定番なスマホでも対応していないことがあります。
そのため、XREALをスマホに接続して利用することを検討している方は、購入前に必ずスマホがUSB-C DP Altモードに対応しているかは確認しましょう。
iPhoneは、USB−Cポートが搭載されたiPhone 15シリーズ以降であればUSB-C DP Altモードに対応しています(ただしiPhone 16eは除く)。
Androidについては、「機種名 + USB-C DP Altモード」で一度調べてみることをおすすめします。最近発売された機種でも、価格を抑えたスマホはUSB-C DP Altモードに対応していないことがあります。
▼USB-C DP Altモード非対応の主なスマホの例
など

XREALをメガネの上に装着して利用するのは、あまり現実的ではありません。
筆者も何度かメガネの上からの装着を試しているのですが、一応映像が見えはするものの、装着感は決してよくありません。長時間の利用は無理がありました。
そのため、視力の悪い方はコンタクトレンズを使用するか、専用の度付きレンズをつくって使用するようにしましょう。
なお、OneとOne Proの度付きレンズには互換性がないので、度付きレンズを使いまわすことを検討している方は要注意です。

XREALはどの製品にもスピーカーが内蔵されていて、動画だけでなく音声も一緒に楽しめるようになっています。
しかし、どの製品も耳掛け部分にスピーカーを搭載している設計のため、音漏れがしてしまいます。
音漏れが気になる場合は、XREALを接続してるスマホやPCにイヤホンやヘッドホンを一緒に接続してあげれば問題解決です。
XREALにイヤホンにと、やや耳周りがゴツゴツしてしまうのは仕方ありませんが、周囲への音漏れが気になる場合には気を付けましょう。

ここまでさまざまなXREAL製品を比較してきましたが、個人的にはXREAL Oneがおすすめです。
しかし、やはりXREALはかなり人を選ぶ製品です。
XREALのようなARグラスは実際に使用して見え方などを体験しない限り、良さや悪さは伝わりにくい製品ですので、気になった方はまずは購入ではなくレンタルを試してみてはいかがでしょうか。
SUUTAでは、さまざまなXREAL製品がレンタル可能ですので、ぜひ検討してみてください。
XREAL製品一覧