Metaから発売されているヘッドセット「Meta Quest 3」と「Meta Quest Pro」のどちらを選ぼうか迷っている方に向けて、実際にVRゲームやメタバースを体験して比較しました。
またMeta Questシリーズをお得に試したり、購入後の失敗を避けたりする方法として「レンタル」の活用もおすすめなので解説していきます。
結論;
ゲームやメタバース、360度動画などをVRを遊ぶなら、本体重量や解像度、アプリの体験などVRを楽しむために最適化されている『Meta Quest 3』がおすすめ。
一方、上位機種のMeta Quest Proは、仕事や作業などで使えるよう重い処理に対応しているが、快適さや作業効率を上げるような使い方はいまいちのためお試し体験からがおすすめ。
Metaから発売されている2つのVRヘッドセット「Meta Quest Pro」と「Meta Quest 3」には、以下11個の違いがあります。
商品名 |
Meta Quest 3 |
Meta Quest Pro |
---|---|---|
画像 |
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|
値段(税込み) |
74,800円 |
159,500円 |
レンタル料金(30日間) |
約12,000円 |
約14,000円 |
装着方法 |
ゴムバンド |
ダイヤル固定 |
重量 |
517.7g |
740.4g |
没入レベル |
完全没入 |
・周辺視野あり ・部分的に遮光 ・完全没入 |
解像度 |
2064 × 2208 |
1800 × 1920 |
リフレッシュレート |
・72Hz ・80Hz ・90Hz ・120Hz |
90Hz |
色域 |
sRGB 100% |
sRGB 129% |
フェイストラッキング |
対応 |
非対応 |
ジェスチャートラッキング |
対応 |
対応 |
コントローラーのトラッキング |
対応 |
対応 |
パススルーのカラー |
カラー(4MP、18 PPD) |
カラー(1MP、8 PPD) |
充電ドック |
本体のみ対応(別売り) |
対応(付属) |
フル充電時のバッテリー |
2.2時間 |
2.5時間 |
それぞれの違いについて実際の画像を使いながら解説していきます。
商品名 |
Meta Quest 3 |
Meta Quest Pro |
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画像 |
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装着方法 |
ゴムバンド |
ダイヤル固定 |
重量 |
517.7g |
740.4g |
Meta Quest 3とMeta Quest Proを実際に使ってみて、それぞれの特徴を一言で表すなら「高スペックなデバイスで快適にVRを楽しむ」のがMeta Quest 3で、「Metaの最先端技術を体験できる」のがMeta Quest Proです。
Meta Quest 3は、VRを楽しむことに特化されているため、軽量化がされており、VRへの没入感をより体感できるスペックとなっています。
一方Proは、ゲームやメタバースを楽しむというよりも、Metaの最先端技術に触れるためのアイテムのような感覚があり、本体重量がMeta Quest 3よりも重いためゲームやメタバースの利用体験としてはいまいちな印象でした。
ここでは、デザインや外観から比較して見ていきましょう。
Meta Quest 3は、ゴムバンドと紐状バンドで頭に固定し、水中ゴーグルをかけるように目全体を覆うように装着します。
Proはおでこと後頭部で挟み込むように装着するようになっており、接する部分は柔らかいクッション性のある素材です。
VRはゲームやフィットネスなど体を動かして利用することが多いため、どちらもしっかりと固定できるのは問題なく利用できました。
それぞれ肌が触れる部分が違うため、長時間(30分以上)利用したときに疲労感を感じる部位が異なります。
Meta Quest 3は目周辺に、Meta Quest Proはおでこに疲労感が出てくることが多く、どちらも定期的に休憩を取らないと疲労感から痛みになっていくこともありました。
Meta Quest 3の装着は水中ゴーグルをかけるようなイメージで、Proはおでこと後頭部でサンドイッチして装着します。
肌が触れる部分がそれぞれ異なるため負担のかかる場所も変わり、Meta Quest 3は目周辺が、Meta Quest Proはおでこと後頭部に多くの負担がかかりました。
本体の作りはProのほうがしっかりしていて、高級感や重厚感あるデザインですが、装着としての心地よさや楽さはMeta Quest 3のほうが優れています。
その理由は、本体全体の重量にあり、Meta Quest 3は517gですが、Proは740g あるため顔や頭、首にかかる負荷が相当違うからです。
220gの差はとても大きく、続けてプレイできる時間に影響を与えるため、ゲームやフィットネスをやるのであれば断然Meta Quest 3のほうが向いているといえます。
Meta Quest 3は完全没入のみとなっていますが、Proは周辺視野あり、部分的に遮光、完全没入の3段階があります。
Meta Quest 3は水中ゴーグルをかけるように装着するため目全体が覆われて、装着したときの周辺環境が9割くらい見えなくなります。
一方Proは、ノーマルの状態だと遮光ブロッカーがないため、装着したときはおでこのみが接し、その他の部分は開けています。これが「周辺視野あり」や「部分的に遮光」のレベルです。
付属している遮光ブロッカーをProに装着すると、完全没入となり、装着したときに周辺の景色が見えなくなります。
しかし、遮光ブロッカーを付けたとしても遮られるのは体感的に8割くらいで、9割くらいブロックされるMeta Quest 3のほうが遮光性は高かったです。
また、どちらにもいえることですが、より没入感を上げてVRをプレイするのであれば、光が入らないよう周辺を暗くするのがおすすめ。
商品名 |
Meta Quest 3 |
Meta Quest Pro |
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画像 |
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解像度 |
2064 × 2208 |
1800 × 1920 |
解像度は、値段の高いMeta Quest Proよりも、Meta Quest 3のほうが数値が良いため、グラフィックの鮮明さはクリアできれいです。
一方でMeta Quest Proの画質が悪いということではなく、どちらも高いスペックでありながらもMeta Quest 3のほうがややクリアさを感じました。
実際に使い比べても人間がはっきりと体感できるほどの差はないですが、値段が安い「Meta Quest 3」のほうが画質がきれいなのでお得感があります。
商品名 |
Meta Quest 3 |
Meta Quest Pro |
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画像 |
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リフレッシュレート |
72Hz、80Hz、90Hz、120Hz |
90Hz |
リフレッシュレートは、動画1秒間に映し出される画像の枚数のこと。
1枚の画像がパラパラ漫画のように表示されることで動きが表現されており、例えば「リフレッシュレート90Hz」であれば1秒間に90回新しい画像が描画されていることになります。
解像度同様、Meta Quest 3のスペックは最大120Hzまで対応しているので、より滑らかでリアルな体験が可能。
FPSのゲームをする人はリフレッシュレートの違いによる差をよく感じられると思いますが、実際に使っていて「今のリフレッシュレートはどのくらいか」はわからないのであまり気にすることはないでしょう。
実際に使い比べてみても体感として差はありませんでした。
商品名 |
Meta Quest 3 |
Meta Quest Pro |
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画像 |
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色域 |
sRGB 100% |
sRGB 129% |
色域とは、Meta Questで再現できる色の範囲のことで、Meta Quest 3はカバー率100%、Proは129%となっています。
まず、Meta Quest 3の「カバー率100%」は悪い数字ではないので、スペックを比較すると劣っていますが、VR体験としては気になるところはありませんでした。
Meta Quest Proの「カバー率129%」は、Meta Quest 3よりも高スペックですが、この差は人によっては感知できたり、できなかったりするレベルです。
Proは、ゲームやメタバースで遊ぶ用というよりも、デザインや作業など仕事向けなデバイスになっているので色域のスペックが高くなっているのでしょう。
商品名 |
Meta Quest 3 |
Meta Quest Pro |
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画像 |
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フェイストラッキング |
非対応 |
対応 |
ジェスチャートラッキング |
対応 |
対応 |
Meta Quest Proは、顔と目のフェイストラッキングに対応しています。
例えば、目を閉じればアバターも目を閉じ、口を開けて眉を上げるような驚いた表情をすればアバターも同じ表情をします。
Meta Quest 3は対応していません。
メタバースでアバターを使ってコミュニケーションを取る場合、Meta Quest Proのほうがリアルに近い人間の表情が表現でき、相手にもより感情を伝えやすいです。
しかし、Meta Quest Proを使っている人同士でないとコミュニケーションが一方通行になってしまうので、技術としてはとても驚くものがありましたが、値段やMeta Quest Proを使っている人を考えると使い道はまだまだ乏しい印象。
ジェスチャートラッキングは、Meta Quest 3もProも対応です。
コントローラーを使わずに自らの手がバーチャル空間に映し出され、コントローラー代わりとして操作ができます。
しかし、ゲームは基本的にコントローラーが必要となり、ハンドよりもコントローラーのほうが正確に操作できるため、お試しで使ってみるのは良いですが、実用的なのはコントローラーでしょう。
コントローラーのトラッキングは、手に持ったコントローラーを正確に読み取れるよう追跡することです。
どちらもトラッキング対応していますが、Proはコントローラーにもカメラが付いているため、Meta Quest 3よりも正確に、そして素早いトラッキングが可能。
実際に使い比べてみたところでは大きな差はなかったので、この違いは選択するうえで大きなポイントとはならないでしょう。
Meta Quest 3とMeta Quest Proのコントローラーには、大きく3つの違いがあります。
Meta Quest 3、Proともにコントローラーはケーブルなどを接続することなく、単独で利用が可能です。
Meta Quest 3は単三電池で、Proは充電で駆動するため事前にバッテリーの確認は必要。
使い比べてみてもMeta Quest 3の電池のほうがバッテリーの持ちは良かったので、電池切れだけ注意すればストレスなく使えると思います。
ですが、ヘッドセット自体のバッテリーが約2時間で切れるため、その際一緒に充電できるため使い勝手に差はないでしょう。
カメラは、Proのコントローラーにのみ搭載されており、ヘッドセットにあるカメラと合わせてより精密にトラッキングができるようになっています。
実際に使ってみた感じはそこまで差はなかった印象なので、大きな差ではないと思います。
Meta Quest 3のコントローラーは125g、Proは166gと40gの違いがあり、この差は長時間VRをやっていると疲労感の差につながってきます。
実際に手に持った感じもまったく違い、Meta Quest 3は軽く、例えるならNintendo Switchのコントローラーのような、Meta Quest Proは重厚感があり、PS5のコントローラーのような感じでした。
ゲームやフィットネスを中心にVRを利用するのであれば、本体同様にコントローラーも軽いMeta Quest 3がおすすめです。
商品名 |
Meta Quest 3 |
Meta Quest Pro |
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画像 |
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パススルーのカラー |
カラー(4MP、18 PPD) |
カラー(1MP、8 PPD) |
パススルーとは、Meta Questを被った状態で、現実世界の空間を映し出すものです。
VRだけでなく、MRに対応しているためリアルな世界にバーチャルなものを映し出すことができます。
例えば、上記画像のようにリビングの空間にブラウザが表示できるため、大袈裟に考えればヘッドセットを被りながら生活をし、必要であれば空間に置いてあるブラウザで検索をしたり、動画を観たりできます。
この映し出される周辺環境の色味にMeta Quest 3とMeta Quest Proに違いがあり、Meta Quest 3のほうが色鮮やかです。
上記画像はMeta Quest 3を装着した状態で部屋を見たときのスクショです。
スクショなので実際にMeta Quest 3で見ているものよりも画質は荒いですが、色味はリアルに近く、全体的に明るくて色もはっきりしています。
一方、上記画像は、Meta Quest Proで同じところを見た時のスクショです。
全体的に暗く、色味もはっきりしていないことがよく分かるかと思います。
どちらの画像もスマホにミラーリングしているものをスクショしており、同時に体験するのが難しいので厳密に比較することは難しいですが、Meta Quest 3のほうが全体的に明るくて見やすいため、パススルーを使った遊び方でもMeta Quest 3がおすすめです。
パススルーを使うシーンは結構限られるため、差はありますが、気にするほどではないかもしれません。
商品名 |
Meta Quest 3 |
Meta Quest Pro |
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画像 |
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充電ドック |
本体のみ対応(別売り) |
対応(付属) |
Meta Quest Proのみ充電ドックが付属しており、ヘッドセット本体とコントローラーの充電が可能。
Meta Quest 3は、本体のみ充電ドックに対応していますが、約2万円の別売りとなります。
商品名 |
Meta Quest 3 |
Meta Quest Pro |
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画像 |
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フル充電時のバッテリー |
2.2時間 |
2.5時間 |
バッテリーは、Meta Quest Proが2時間30分、Meta Quest 3が2時間12分となっており、若干Proのほうが長持ちです。
どちらも使用したところバッテリーが切れる前に頭やおでこの疲労感や痛み、しびれを先に感じたため、バッテリーは短いようで先に人間のほうが駄目になることが多いかと思います。
特に最初はVRへの感動や楽しさからついつい長時間プレイしてしまいますが、慣れてくると2時間続けてのプレイは体力的に厳しかったです。
この約20分の差を大きいと見るか、小さいと見るかよりも、20分バッテリーが長持ちすることで約200g重くなり、8万円高くなってもよいか気をつけることのほうが非常に大事です。
Meta Quest 3がおすすめできる人は、この記事を見ているあなたを含めてVRが気になっている、または使ってみたいすべての方です。
理由は、現時点(記事作成)でVRヘッドセットの最先端であり、手に入る価格であり、スペックがしっかりしているのはこの「Meta Quest 3」だからです。
シリーズの中で最も軽量化されているため疲労感を感じにくく、スペックは最高クラスを搭載しているためVRを楽しむには一番良い環境でしょう。
逆にProは、ゲームをするには重量が重たすぎて向いていません。
「VRが気になる!」、「今最先端のVRを体験してみたい!」、「前に体験したVRを家でも楽しみたい!」ということであれば、Meta Quest 3がおすすめ!
そして、いきなり約7万円の出費が難しいのであれば、1週間や30日間のレンタルで体験してみてください。
Meta Quest 3
ゲームの無料体験が用意されているため、レンタルでも十分楽しめます! バーチャル空間での体験をお得に体感してみてください。
Meta Quest Proをおすすめできる人は、最先端の技術を体験したい好奇心のある方。
VRゲームやアプリを使うには本体重量が重すぎるので体を動かしてやるゲーム向きではないです。
しかし、フェイストラッキングやアイトラッキング、それを処理する高スペックな本体は、最先端のVRを体感するには十分で、やはりMetaは社名を「Facebook」から「Meta」に変えただけあり、メタバースの最先端をいっていると感じられます。
Meta Quest Proは、約16万円もするVRデバイスですが、数日使うだけでも現在の最先端を体感できるのでおすすめです。
お試しでMeta Quest Proを試すならレンタルがおすすめ!
1週間や30日間などの期間で借りられるので、最先端のVRを試すにはお得な方法です!
Meta Quest Pro
ゲームの無料体験が用意されているため、レンタルでも十分楽しめます! バーチャル空間での体験をお得に体感してみてください。