ここ最近、モニター代わりに使ったり、大画面を気軽に楽しんだりできるデバイスとして、ゴーグル型ディスプレイの人気が高まっています。ヘッドマウントディスプレイとも言います。
そんなゴーグル型デバイスの欠点として、本体が重く、人によっては長時間装着できないという点が挙げられます。
そうした装着時の負担感でヘッドマウントディスプレイの導入を躊躇していた方におすすめなのが、今回ご紹介するGOOVIS Artです。
非常に軽く、メガネの上からでも装着できるという特徴的なデバイスとなっており、気軽に装着できるゴーグル型ディスプレイを求めていた方におすすめです。
とはいえ、GOOVIS Artが自分の用途に合うのか心配な方も多いのではないでしょうか。そんな方には、購入前にレンタルサービスでお試しすることをおすすめします。
本記事では、GOOVIS Artを実際にレンタルして分かったメリット・デメリットなどを中心に、レビューをお届けします。GOOVIS Artの使い心地が気になる方はぜひチェックしてみてください。
INDEX
GOOVIS Artとは、ヘッドマウントディスプレイの老舗メーカーGOOVISが販売している小型軽量なゴーグル型デバイスです。
特徴は110gという軽さです。重さが装着時の負担感に直結するゴーグル型デバイスとしては、大きな魅力と言えるでしょう。
また、メガネの上からでも装着できる形状も特徴的で、メガネユーザーの方でも快適に使用することができます。
ディスプレイは片目ごとにフルHD画質のものが使用されており、鮮明な映像を見ることができます。サイズとしては4メートル先に110インチ相当の大きさです。
ディスプレイ種類 | マイクロOLEDディスプレイ |
解像度 | 片目1,920×1,080 |
リフレッシュレート | 60Hz |
視野角 | 40° |
仮想画面サイズ | 4m先に110インチ |
視度調整 | 近視0〜350° |
瞳孔間距離調整 | 58〜74mm |
入力端子 | USB Type-C |
オーディオ端子 | 3.5mmイヤホンジャック |
重量 | 約110g |
まずは、GOOVIS Artの外観と付属品を見ていきましょう。
GOOVIS Artはヘッドバンドからモニター部分が吊り下げられた形状をしています。
本体は黒と白を基調としたカラーリングで、レンズ周りは右側が赤、左側は青になっています。本体の素材は樹脂製で、高級感はそれほどありません。
モニター部分はレンズが並んだシンプルな形状です。
レンズの間には着脱検知用のセンサーがあります。
レンズの上には操作用のボタンがあります。
左側は音量調整と瞳孔間距離調整のロックボタン、右側は輝度調整と3Dモードボタンです。
レンズ部分の横には視度調整ダイヤルがあります。
左右それぞれ独立して調整することができます。
バンドはレザー調で、非常にシンプルな見た目です。
面ファスナーで頭のサイズに合わせて細かく調整することができます。
GOOVIS Artには本体の他に、ベルト、接続用のUSB Type-Cケーブル、レンズを拭くクロスが付属しています。
本体には初期状態でレンズカバーが装着されています。
GOOVIS Artはレンズが飛び出ているので、持ち運ぶ際にはカバーを着けておくと良いでしょう。
また、専用の持ち運びケースもあり、本体やケーブルなどを入れて収納することができます。
それでは、GOOVIS Artを実際に使って感じたメリットを4つ紹介します。
GOOVIS Artを実際に使ってみて、やはり軽量さは大きな魅力だと感じました。
ベルト込みの重量は実測で220gで、ゴーグル型デバイスとしては非常に軽い部類です。
実際に装着してみても、顔や首に負担感はほとんどなく、付属のヘッドバンドだけでしっかりと保持できました。
また、長時間装着したまま過ごしても快適だったので、映画やゲームを長時間楽しんだり、作業用モニターとして活用したりしたい方にもおすすめです。
同様のゴーグル型デバイスには重さのせいで長時間使用することが困難な製品もある中で、軽量で快適に装着し続けられることはGOOVIS Artを選ぶ大きな理由になるでしょう。
装着感を試してみたいのなら、購入前にレンタルしてみるのもおすすめです。
どのくらい長時間使えそうか、どんな姿勢で使っても大丈夫そうかなど、自分の気になるポイントをじっくり試せるのはレンタルならではです。
気になる方はぜひSUUTAの詳細ページをチェックしてみてください。
グービス/GOOVIS Art ホワイト
軽量さに加えて、メガネの上から装着できることもGOOVIS Artの特徴です。
ゴーグル型デバイスは、目全体を覆ってしまうものや、それ自体がメガネ型のものが多く、メガネの上から装着できる製品はほとんどありません。
しかし、GOOVIS Artはお医者さんが使う拡大鏡のように額から吊り下げられた特徴的な設計をしており、メガネの上に装着することができます。
そのため、極端に目が悪い方や視度調整で対応できない乱視の方など、普段使っているメガネを外さずにヘッドマウントディスプレイを使いたい方におすすめです。
また、GOOVIS Artは視度と瞳孔間距離の調整にも対応しています。
近視の方なら、視度調整で裸眼のままでも十分綺麗に映像が観れます。私も普段はメガネですが、視度調整で問題なく使えました。
また、レンズの位置を左右独立して動かすことによる瞳孔間距離の調整も可能です。瞳孔間距離とは左右の黒目の間隔のことです。
瞳孔間距離が調整できることで幅広い方が鮮明な映像を見れるほか、視力低下や眼精疲労の防止の面でも大きなメリットです。
ヘッドマウントディスプレイで肝心の画質ですが、GOOVIS Artは画質も十分優秀です。
片目ごとにフルHD画質の有機ELディスプレイが搭載されているので、細かい部分も鮮明に、かつ色も鮮やかに表示されます。
GOOVIS Artで映画鑑賞もしましたが、映像としての物足りなさを感じることはありませんでした。
より解像度の高いディスプレイを搭載したヘッドマウントディスプレイもありますが、実際に使ってみると片目フルHDのGOOVIS Artでも画質面では全く問題ないでしょう。
いきなり購入するのは金額的にハードルが高いという方は、レンタルで体験してみるのもおすすめです。
GOOVIS Artは購入すると90,000円ですが、レンタルなら1か月6,200円で試すことができます(2025年現在)。
自分の好きなコンテンツや使い方で、楽しみながら試せるのがレンタルの大きなメリット。
気になる方はぜひレンタルも検討してみてください。
グービス/GOOVIS Art ホワイト
GOOVIS Artは目に密着するタイプのデバイスではないので、このように周囲の様子も視界に入ります。
映像への没入感は薄れてしまうものの、周囲が見えることで得られるメリットもあります。
例えば、周囲に人がいる状況や、屋外で使用する際に、周りの状況も把握することができ、安全面で役に立ちます。メーカー公式サイトでは、ドローンを操作しながらドローンカメラの映像を見る用途が挙げられています。
また、装着したままコントローラーなどを使う手元を見ることもできるので、ゲームプレイやPC作業にも活用可能です。
屋外での使用や作業用ディスプレイとして活用できるゴーグル型デバイスを探している方は、GOOVIS Artをチェックしてみてはいかがでしょうか。
続いて、GOOVIS Artを使って感じたデメリットを3つ紹介します。
GOOVIS Artを装着した状態を客観的に見た率直な感想として、スタイリッシュではないと感じました。
本体がコンパクトでスリムだからこそヘッドギア感が強く、いわゆる「ガジェットっぽさ」「SF・近未来っぽさ」が感じにくくなっています。
例えば、上位モデルのGOOVIS G3 Maxや他社のゴーグル型デバイスの場合、ゴツゴツした見た目をしている分、近未来ガジェット感があってスタイリッシュに見えます。
逆にGOOVIS Artよりもスリムなゴーグル型デバイスは、サングラスのような見た目をしていて日常生活で悪目立ちしにくいものが多くあります。
つまり、GOOVIS Artは中途半端にスリムな見た目になっており、ガジェットらしいスタイリッシュ
さと日常に馴染みやすい自然さのどちらも備わっていないということです。
自宅などで使う分には良いですが、屋外やカフェなどで使うにはかなり勇気が必要なので、ゴーグル型デバイスのビジュアルが気になる方は注意しましょう。
装着した状態で周囲の様子が見えることはGOOVIS Artの魅力ですが、見方を変えれば映像への没入感が弱いと言えます。
実際、GOOVIS Artで映画鑑賞も行いましたが、映像に集中しにくいというのが率直な感想です。
その理由は主に2つ。1つ目は周囲の風景が見えて鑑賞中のノイズになることです。
2つ目の理由に「映像の端が隠れてしまうことがあるから」という点が挙げられます。
GOOVIS Artのレンズは意外と小さく、実際に装着してみると映像の端や角が隠れてしまうことが多いです。位置を調整すればすべて見ることも可能なものの、結構細かい調性が必要になります。
GOOVIS Artの映像体験は、「映画館で観ているような没入感」というよりは「2メートル先くらいに大きな画面が浮いている」という感覚に近いです。
そのため、作業用ディスプレイとして気軽に使いたい方にはおすすめですが、映画などのコンテンツを集中して観たい方にはあまりおすすめできません。
GOOVISの別モデル「G3 Max」もおすすめです。
映画を没入感とともに楽しみたいなら、GOOVIS G3 Maxもチェックしてみてください。
GOOVIS Artにはスピーカーが搭載されており、映像以外に音声も出力することができます。
ただ、この本体スピーカーの音質はそれほど良くないと感じました。音の解像感や広がりが足らず、GOOVIS Artの価格帯を考えると微妙と言わざるを得ません。
GOOVIS Artで映像を見ながら高音質でコンテンツを楽しみたい方は、別でイヤホンなどを使うことをおすすめします。
GOOVIS Artには3.5mmオーディオジャックがあるため、有線イヤホンを接続して音を聴くことができます。
また、GOOVIS Artに接続しているスマホなどのデバイスにワイヤレスイヤホンなどを接続することで、音声を聴くことも可能です。
優れた音質でGOOVIS Artの映像を楽しみたい方は、別デバイスの使用も視野に入れておきましょう。
本記事では、GOOVIS Artのレビューをお届けしました。
GOOVIS Artの魅力はその軽さで、長時間装着して映像を観たい方におすすめです。また、メガネの上からでも使える点もゴーグル型デバイスとしては他にない魅力と言えます。
映像も綺麗なので、大画面ディスプレイやプロジェクターの代わりに気軽に使えるデバイスが欲しい方におすすめです。また、周囲の様子が見えるので、作業用ディスプレイにも適しています。
ただ、装着感や映像の見え方、スピーカーの音質などは実際に試さないと分からないという方も多いのではないでしょうか。
そんな方には、出費を抑えつつ使用感をチェックできるSUUTAのレンタルサービスがおすすめです。GOOVIS Artもレンタルすることができます。
日常的に気軽に使用できるゴーグル型デバイスが気になる方は、ぜひSUUTAでGOOVIS Artをチェックしてみてください。