AIの登場により文字起こしの精度が飛躍的に向上したことで、AIを搭載するボイスレコーダーの使い勝手が大幅に向上しています。
なかでも、PLAUD NotePin(プラウドノートピン)は軽量かつコンパクトで必要なときにサッと録音を開始できる機動力の高さから非常に注目を集めている製品です。
そこで本記事では、PLAUD NotePinの特徴や使い方、実際に使って感じた魅力や気になるポイントなどについて詳しくレビューしていきます。
気軽に使えるAIボイスレコーダーに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
INDEX
PLAUD NotePinは、PLAUD.AIが販売するAIボイスレコーダー。ファッション感覚で身に着けられるコンパクトさが魅力です。
PLAUD.AIからはスリムなカード型のAIボイスレコーダーであるPLAUD NOTEも展開されており、今回レビューするPLAUD NotePinは専用アクセサリーとの組み合わせによる身に着けやすさや持ち運びやすさを重視して設計されています。
本体にストレージが内蔵されているので録音データをローカルで保存できるものの、AIを活用した文字起こしや要約機能はスマートフォンアプリからのみ利用可能です。
本体にボタン類は一切搭載されておらず、ミニマルなデザインに仕上げられている点も特徴。カラーバリエーションはグレー・パープル・シルバーの3色が用意されています。
サイズ | 51×21×11mm |
重量 | 16.6g(マグネットピンを含めると23.2g) |
バッテリー容量 | 270mAh |
ストレージ容量 | 64GB |
今回レビューするのは、「PLAUD NotePin Bundle」という専用アクセサリーがセットになったパッケージです。
開封すると、PLAUD NotePin本体が入っている箱とアクセサリーキットの箱の2つが現れます。
本体が入っている方の箱には、PLAUD NotePinのほか充電器と充電用のケーブルが同梱されていました。アクセサリーキットの内容物は、リストバンド・クリップ・ネックストラップです。
PLAUD NotePin本体がこちら。カプセルのようなユニークなデザインが印象的ではないでしょうか。
サイズは指先程度なのでかさばる心配がありません。余計な装飾もないのでパッと見てボイスレコーダーだとは気付かれにくく目立ちにくいので、会議やインタビューといったシーンで周囲に緊張感を与えずに利用できそうです。
表面はサラサラとした艶消しのデザインで質感も良好。高級感もあり、アクセサリーのように身に着けられます。
ちなみに、背面のカバーは強力なマグネットで本体に固定されています。カバーと本体で衣服を挟むように装着すれば、アクセサリーを使わなくても胸元に固定して使用可能です。
また、充電をする際も背面のカバーを取り外して専用の充電器をマグネットで固定する設計になっています。充電器の規格はPLAUD NotePin専用なので、紛失には注意しましょう。
PLAUD NotePinはスマホとセットで利用するタイプのAIレコーダーなので、まずはスマホに専用の「PLAUD」アプリをインストールする必要があります。
アプリを起動すると「今すぐ接続」のボタンが表示されるのでタップしましょう。画面の案内に従ってPLAUD NotePinの電源を入れるとスムーズにペアリングができました。
ペアリングが完了すると、すぐに録音が可能です。
本体の中央付近にタッチセンサーが搭載されているので、指先で長押しするだけで録音を開始できます。再度長押しすると録音終了です。
録音が開始されるとアプリ側では自動的にファイルが1つ生成され、録音データが格納される仕様でした。
なお、録音しただけでは文字起こしはされません。
アプリ下部に表示されている「生成」ボタンをタップすると文字起こしや要約などが実行されます。
文字起こしにかかる時間は数秒~数分程度。録音データの長さに依存しますが、同時に要約までしてくれることを考えると非常にスピーディだと感じます。
ちなみに、文字起こしと要約はPLAUD側のサーバーに録音データをアップロードしたうえで処理が実行される仕様です。個人情報が保護されていることは言うまでもありませんが、社内会議の議事録作りに活用したい場合は注意が必要でしょう。
会議やインタビュー、現場管理やプレゼンなどAIボイスレコーダーを活用できるシーンはさまざまです。
PLAUD NotePinは、あらゆる環境で使いやすいように幅広い身に着け方に対応しています。
最もシンプルなスタイルが、背面カバーと本体のマグネットで衣服に固定する方法。スーツやワイシャツなどフォーマルな服装はもちろん、一般的なTシャツのように襟がない衣服にも問題なく固定できます。
ただし、磁力に頼った固定方法なのでニットのような厚手の生地だと固定する力が弱くなってしまうかもしれません。
アクセサリーキットに同梱されているクリップを活用すると、衣服を挟むように固定できます。
ポケットや襟のあるスーツのような服と相性がよく、磁力に頼らないため安定感も十分。フォーマルなシーンでも違和感なく使えそうです。
アクセサリーキットにはネックストラップも付属しているので、首からぶら下げて持ち運ぶことも可能。
首から下げたまま録音もできますが、動いたときに服や体と擦れる音が入ってしまう場合がありました。動かないように気を遣うのも疲れると思うので、首から下げるのは持ち運ぶスタイルと割り切り、使うときは手元に置いた方が無難だと感じます。
最後に、個人的に最もおすすめなのがリストバンドを活用したスタイル。
パッと見ただけではアクセサリーかスマートバンドのようにしか見えず、違和感を極力抑えた状態で持ち運べます。
また、手首に装着した状態での録音も試してみましたが、音質や精度も十分だと感じました。
PLAUD NotePinは録音の開始・終了時に振動するのですが、手首に装着しているとその振動をダイレクトに感じられるので「操作したつもりが録音できていなかった」というミスを防止しやすいのもおすすめのポイントです。
実際にPLAUD NotePinを使用して良かったポイントは、以下3つあります。
PLAUD NotePinはただのボイスレコーダーではなく、AIを活用して高い精度で録音した音声を文字に起こして要約までしてくれる点が特徴です。
この文字起こしや要約の精度が非常に高く、簡単な議事録程度であればほとんど手直しが必要ないほど。
使用するテンプレートにもよりますが、会議用のテンプレートでは内容を項目別に分割し箇条書きでまとめてくれます。
これらは全て要約された情報なので、詳細や全文を確認したいときは文字起こしをチェックすればOK。
ちなみに、会議の内容によっては自動的に「Action Item」というチェックリストも生成してくれます。いわゆるTo Doリストのようなもので、会議中の「~をする予定」「~をしましょう」といったキーワードを拾ってチェックリストとしてまとめて表示可能です。
なお、最近は対面だけではなくオンラインでの取材や会議なども多いかと思いますが、WEB会議の場合でも相手の音声をPCのスピーカーから再生するように設定しておけばPLAUD NotePinで問題なく録音できました。
もちろん、対面よりはやや音質が悪くなりますが、人が普通に聞き取れるレベルの音質であれば文字起こしの精度にはそこまで影響がないと感じています。
録音データを要約する際、ただ要約するのではなくテンプレートを選択できるのもPLAUD NotePinの魅力です。
要約テンプレートは会議メモ・面接メモ・インタビュアーのメモなど豊富に用意されており、一部を除いて無料で利用できます。議事録作成やインタビューなど一般的なボイスレコーダーの用途であれば、無料のテンプレートで十分カバー可能です。
1度要約した音声でも再度要約できます。その際にテンプレートを選びなおせるので、さまざまなテンプレートを試して自分にとってわかりやすいスタイルを見つけるとさらに便利に使えるでしょう。
また、ユニークな機能として録音データをマインドマップ化する機能も用意されています。
要約のなかからメインとなりそうなトピックや見出しを自動で抽出しマインドマップの形に整えているだけではありますが、録音した内容を簡単に振り返る用途であればこれが一番手軽かもしれません。
各見出しをタップすると詳細も表示されるので、スタイルにこだわらず内容を整理したいだけという場合におすすめです。
コンパクトかつ軽量で取り回しやすいのもPLAUD NotePinの魅力です。カバンやポーチなどに無理なく入れて持ち運べるほか、ネックストラップやリストバンドを組み合わせれば違和感なくスマートに身に着けられます。
常に持ち歩けるので、予定になかった会議や面談などの際に咄嗟に対応できるのも嬉しいポイント。連続録音時間は20時間、スタンバイは40日間と、バッテリー持ちも優れています。
「コンパクトで持ち運びやすいのはメリットだけど、紛失したらどうしよう……」と不安かもしれませんが、iPhoneユーザーであればその心配もいりません。
PLAUD NotePinはiPhone標準の「探す」機能に対応しています。万が一紛失してしまっても、どこで紛失したのかの見当をつけながら効率的に捜索可能です。
実際にPLAUD NotePinを使用して感じたデメリットは、以下の2つです。
PLAUD NotePinは、一目見ただけではボイスレコーダーとは思えないスタイリッシュで高級感のあるデザインに仕上げられています。
アクセサリーのようでおしゃれな一方、ボイスレコーダーとしての操作性がややイマイチであるとも感じました。
まず、本体にはボタンやスライド式スイッチなどの物理的に動かせる仕組みが一切採用されておらず、タッチ式センサーの長押しで操作する仕様なので、直感的な操作が難しいと感じます。
一応、録音開始時には振動し録音中はインジケーターも点灯します。しかし、衣服の襟やポケットなどに固定していると振動を感じにくく、インジケーターも見えません。
何度も「本当に録音できているのだろうか?」と不安になった結果リストバンドで手首に装着するスタイルに落ち着きましたが、正直録音はボタン操作の方がわかりやすく好みです。
ボタンと同様に本体には画面も搭載されていないので、録音時間やバッテリー残量などもアプリをチェックしないと確認できない点がやや気になりました。
小型で場所を選ばずに使えるのは非常に魅力的ですが、常に「スマホとセットであることが前提」のような作りであるとも感じます。
PLAUD NotePinは無料でも十分便利に利用できますが、ヘビーに活用したい場合は年額12,000円のProプランまたは年額37,700円のUnlimitedプランに加入する必要があります。
例えば無料プランの場合、文字起こしできる録音データが毎月300分間に限定されるので注意。300分あれば十分だと考える方もいるかもしれませんが、1時間の会議が月に5回あるだけで上限に達してしまうので使い方によってはあっという間だと思います。
ほかにも、要約の際に適用できるテンプレートも無料プランでは制限されるほか、有料プランではテンプレートのカスタマイズも可能。要約内容に対して質問するとAIが回答してくれる「Ask AI」という機能も有料プラン限定です。
各プランの違いを表にまとめたので、参考にしてみてください。
無料プラン | Proプラン | Unlimitedプラン | |
文字起こしできる時間 | 300分 | 1200分 | 無制限 |
テンプレート機能 | 制限あり | 無制限 | 無制限 |
業界用語集 | 非対応 | 非対応 | 対応 |
カスタマイズテンプレート | 非対応 | 対応 | 対応 |
Ask AI | 非対応 | 対応 | 対応 |
なお、ProプランにもUnlimitedプランにも7日間の無料トライアルが用意されているので、各種限定機能の使い心地を試すのに活用できます。
機能ではなく文字起こし時間の延長のために課金を検討している場合は、文字起こし時間のみの追加購入も可能。執筆時点では以下の価格で4種類の時間が提供されています。
120分 | 400円 |
600分 | 1,400円 |
3000分 | 7,000円 |
6000分 | 13,000円 |
PLAUD NotePinは、ボイスレコーダーで録音したデータを素早く正確に文字起こししたい方におすすめです。
会議・打ち合わせ・プレゼン・インタビューといったシーンはもちろん、医療や教育、現場作業などさまざまな環境での会話を記録して高い精度で要約してくれるので、議事録作成のような事務的なルーチンワークによる負担を手軽に軽減できます。
コンパクトなうえ多彩なスタイルでの固定方法に対応しており、デザインが非常におしゃれなのもメリットです。
一方、スマートな見た目を重視したことにより多少の扱いにくさを感じたのも事実。筆者が物理ボタンではなくタッチセンサーによる操作を使いにくいと感じたように、実際に試すからこそわかるポイントもあるはずです。
AIレコーダーやボイスレコーダーの購入を検討している方は、購入前に一度PLAUD NotePinをレンタルして使い勝手をチェックしてみてはいかがでしょうか?